中国囲碁ニュース

中国の著名な棋戦情報をお伝えします。
中国からの囲碁ニュースを皆様にお伝えします。

棋声人語 [ 2024年1月21日 ]

中国囲碁甲級リーグ、開幕が遅れた

 従来、4月から5月にかけて行われていた中国囲碁甲級リーグは、2023年に華為スマトフォンの賛助が終了し、また、中国囲碁協会の役員交代の影響で開催日程が決まらずにいた。しかし、新しい協会の会長に常昊九段(46歳)が選出されたことで、2023年囲碁甲級リーグは8月18日に浙江省長興県で再開することが決定し、開会式で海南雅居樂不動産会社が新しいスポンサーとして発表され、ついに「緊急事態」が収束した。

 8月18日と19日に浙江省長興県で行われた最初の2回戦の後、アジア競技大会の準備が必要とされたため、ホーム&アウェイのレギュラーシーズンは10月まで再開しかなかった。全体のシーズンスケジュールは、2024年3月までにすべて終了する予定である。

各チームメンバー

チーム名 メンバー 外国人助っ人 コーチ
蘇泊爾杭州 周睿羊九段(32)、連笑九段(29)、李欽誠九段(23)、謝科九段(23)、汪濤六段(33) 申真諝九段(23) 汪濤六段
江蘇 羋昱廷九段(27)、黄雲嵩九段(26)、趙晨宇九段(24)、陳賢八段(26)、李思璇三段(17) 無し 丁波五段(53)、羋昱廷九段
深圳龍華 羅洗河九段(44)、時越九段(32)、陶欣然九段(29)、柯潔九段(26)、陳昱森六段(24) 朴廷桓九段(30) 羅洗河九段
浙江 檀嘯九段(30)、許嘉陽九段(23)、張濤八段(32)、童夢成八段(27)、藍天四段(33) 井山裕太九段(34) 藍天四段
成都 黨毅飛九段(29)、謝爾豪九段(24)、廖元赫九段(22)、屠曉宇八段(19)、馬逸超六段(25) 無し 宋雪林九段(61)、李亮五段(51)
重慶 李軒豪九段(28)、楊鼎新九段(24)、李翔宇六段(25)、何語涵六段(23)、呂立言五段(22) 元晟溱九段(38) 古力九段(40)、廖行文七段(28)
衢州 柁嘉熹九段(32)、蔣其潤八段(22)、陳玉儂七段(25)、丁世雄五段(25)、趙甫軒初段(20) 金志錫九段(34) 許頓二段(42)
深圳聶衛平道場 辜梓豪九段(25)、楊楷文九段(26)、彭立堯八段(31)、孫騰宇七段(30)、戎毅七段(28)、李康六段(36) 無し 李康六段
上海建橋學院 李維清九段(23)、胡耀宇八段(41)、王星昊八段(19)、韓一洲八段(26)、鄥光亞七段(33)、王楚軒初段(16) 無し 劉世振七段(46)
日照 江維杰九段(31)、范廷钰九段(27)、伊凌濤八段(23)、楊宗煜二段(23)、周子弈初段(15) 申旻埈九段(24) 曹大元九段(61)
天津 唐韋星九段(30)、王世一七段(22)、王澤錦六段(24)、李昊潼四段(19) 李昌錫九段(27) 唐韋星九段
北京 范胤八段(25)、劉宇航六段(22)、陳豪鑫六段(19)、柳琪峰五段(24)、胡子豪四段(16) 金明訓九段(26) 聶衛平九段(71)
龍元明城杭州 丁浩九段(23)、夏晨琨七段(28)、郭聞潮五段(34)、金禹丞四段(19)、葉長欣三段(16) 卞相壹九段(26) 郭聞潮五段
拉薩 陳梓健七段(23)、張強六段(31)、陳浩六段(29)、沈沛然六段(21)、毛睿龍五段(33) 姜東潤九段(34歳) 陳盈初段(40歳)
上海清一 喬智健六段(28歳)、黃明宇五段(21歳)、陳一純四段(21歳)、李澤鋭四段(18歳)、王春暉三段(18歳) 芝野虎丸九段(23歳) 劉軼一二段(49歳)
山西 古靈益七段(32歳)、黃昕六段(26歳)、陳正勲六段(24歳)、張紫良六段(23歳)、黃靜遠五段(23歳) 朴健昊六段(25歳) 李亞春七段(61歳)、李魁(42歳)
図1:対局会場
図1:対局会場
図2:開幕式当日は偶然にも、聶衛平九段の71歳の誕生日だった。主催者は特別なバースデーケーキでお祝いを贈った。
図2:開幕式当日は偶然にも、聶衛平九段の71歳の誕生日だった。主催者は特別なバースデーケーキでお祝いを贈った。
 
図3:金志錫九段が柯潔九段に勝利した後、彼はライブスタジオに招待され、中国の視聴者と交流した。
図3: 金志錫九段が柯潔九段に勝利した後、彼はライブスタジオに招待され、中国の視聴者と交流した。
図4:「二人の謝さん」対決。
図4:「二人の謝さん」対決。
 

( 記事/写真:易非 )

棋声人語 [ 2024年1月5日 ]

於之瑩七段 女流名人に戴冠

 王中王戦、囲碁甲級リーグ、應氏杯が江南で順調に進行していた8月中旬。32名の中国のトップ女流棋士が内モンゴルの大草原へ北上した。鄂爾多斯市のエジンホロ旗で、第3回中国女流名人戦が行われた。男子棋士は杏花煙雨の中に身を置き、女流棋士は西北の砂漠に戦いに向かうという、囲碁の世界に独特のコントラストを形成した。

 中国女子囲碁名人戦は30年以上にわたりさまざまな地域で開催され、北京、陝西西安、海南海口、山東濟南、江蘇姜堰などがこの大会を受け持ったことがある。近年だと一貫して中国囲碁名人戦を主催してきた『人民日報』が大旗を受け継ぎ、2018年から2020年まで2回開催された。大会数はゼロから数え直され、中国女子囲碁棋戦の初挑戦制度を創設した。2023年の第3回女子名人戦は鄂爾多斯市が引き継ぎ、8月3日に杭州で予選が行われ、16名が選出された後、上位32名の本戦が8月13日から22日までの間、熱戦を繰り広げた。

 四月に女流国手に輝いた中国女流囲碁のトップ、於之瑩七段(25歳)が絶頂期を迎えた。女流名人戦では、曽楚典初段(16歳)、高星四段(27歳)、方若曦五段(21歳)、李小渓四段(18歳)を破り、挑戦者決定戦で先輩の唐奕四段に逆転勝利し、挑戦シリーズでは先に1敗を喫したものの、2対1で前回優勝した周泓余七段を破り、中国囲碁界で初めての女流国手、女流名人の二冠となった。

 中国女子名人戦の優勝賞金は25万元、準優勝賞金は10万元(約500万円、200万円日本円)である。

図1:本戦会場。
図1:本戦会場。
図2:唐奕四段は、趙奕斐五段(23歳)や陸敏全六段(24歳)など後輩たちを連破し、決勝まであと一歩のところまで進んだ。
図2:唐奕四段は、趙奕斐五段(23歳)や陸敏全六段(24歳)など後輩たちを連破し、決勝まであと一歩のところまで進んだ。
 
図3:蒙古族の民族衣装を身に着けた決勝戦の会場。
図3: 蒙古族の民族衣装を身に着けた決勝戦の会場。
図4:於女流名人。
図4:於女流名人。
 

( 記事:易非 / 写真提供:sinaサイト )

バックナンバー