パンダネット囲碁講座

< 講座テキスト >

大矢浩一九段
第1回
「受ける前に一仕事」その1
手筋に明るくなることが上達の近道です。いろいろな手筋の中でも、正解が一つしかないものや、あまり知られてない手筋を材料に勉強していきたいと思います。

【テーマ図1・黒番】
隅の黒が危険です。次の一手を、A~Cの選択肢の中から示してください。



隅の黒は周囲を白に封鎖されていますから、眼を作らなければ死んでしまいます。ですから、黒1(C)と生きるのは当然に見えるでしょう。しかし、これは失敗なのです。生きる前に一仕事しなければなりません。


黒1(A)のアテは、aの断点を作ってから黒3と戻る意味で、一仕事していると言えなくもないのですが、これでは不十分なのです。


黒1の切りはすぐには実現しません。白2と掛けられて取られてしまいます。ここの断点は、白にとって脅威になっていません。



(正解)
黒1(B)の方をアテるのが正解です。白2のツギを待って、黒3と眼を作ります。これなら、黒aの切りが大変ですから、白4と守る手が省けません。黒3の生きを先手で打つことができたのが、黒1の効果です。


◆◇◆


【テーマ図2・黒番】
隅の黒が危険です。次の一手を、A~Cの選択肢の中から示してください。



隅の黒に眼がありませんから、黒1(B)と生きるのは素直な手ですが、この場合は失敗です。生きる前に一仕事したかったのです。


生きてから、黒1とツケコしても、白2のハネでかわされます。黒3と一子取っても、生きている石にもう一つ眼を作ったことになって、働きに乏しいのです。白6と断点を守られて、黒さっぱりです。


黒1(C)の切りは惜しいのですが、やはり失敗です。白2のブツカリに黒3と抜いても、白4と眼を取られると困ります。
黒3では、(次の図へ)



黒1と生きることになりますが、黒▲と白△の交換は効果を上げていません。


生きてから、黒1と出ても、白2と外側を補強されて、何事も起こりません。黒3と抜いても白4と働いた形で連絡することができます。


(正解)
黒1(A)のツケコシが正解です。白2と受ければ、黒aとbが見合いですから、黒はこのままで生きています。手抜きで生きれば、黒1の効果絶大です。



黒1には白2と眼を取ってくるでしょうが、それから黒3と生きるのが手順です。黒1と白2の交換で、黒に狙いができています。白が手を入れれば、黒は先手で生きたことになります。


白が手を入れなければ、黒1と逃げだして事件です。白2と出ても黒3とさえぎって、ただでは済みません。


実戦で眼を脅かされれば、ともかく早く生きてしまいたくなります。しかし、生きる前に一仕事することで、ポイントを上げる可能性がありますから、どんなときにも慌てないで、状況を見極めるようにしましょう。
[ ← 講座テキスト一覧のページへ戻る ]


[ ↑このページの先頭へ ]

[ パンダネット トップページへ ]



囲碁の株式会社パンダネット Copyright© PANDANET Inc. All right reserved.