
<講座テキスト>
松本武久七段
第2回
「模様と地」
形勢がよければ無理をしないで優勢を維持したいし、形勢が悪ければ挽回のための作戦を練りたいものです。それには正しい形勢判断が大切です。形勢を見極めて、勝利に近づく方法を勉強しましょう。
![]() 【テーマ図・白番】 |
黒△とツイだところです。形勢は白が厚くて優勢と思われます。白模様を大事にして、優勢を維持したい場面です。次の一手を、A~Cの選択肢の中から示してください。 |
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白1(A)と広げるのは素直な発想ですが、この場合は失敗です。左下の白には弱点が残っています。黒2の出から4と切られると、隅の白が弱くなります。白5と下からアテて7、9とハエば生きることは出来ますが、黒10のノビには白11と断点を補わなければなりません。黒12のオサエがいいところです。白模様の中で堂々と暴れて来るでしょう。弱点を残すのは、根こそぎ荒らされる危険性があるのです。 |
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白1(C)とカケツぐのは地で頑張った手ですが、これでも白の弱点が残っています。黒2の肩ツキから様子を見られて、タイミングよく黒6の出から利かしてくるでしょう。一例を上げれば、黒8のハサミツケから10のトビを利かして、黒12とケイマするのが形です。白模様の中で堂々と居直りました。 壁のようなところでも、弱点を残すのは得しないことが多いのです。 |
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(正解) 白1(B)と一間に構えるのが正解です。これで弱点が消えて、白模様が完璧になりました。大きな地が見込めるでしょう。黒からは模様を荒らす手掛かりが消えて、難しい碁になっています。 |
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白1に黒2と深く打ち込んでくれば、白3とコスんで取りに行きます。黒は左側に逃げても白の壁に阻まれますから、うまいサバキは望めません。 |
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黒2あたりに入って来るのも深過ぎます。白3と肩を突いて、この黒も展望が持てないでしょう。黒4の押しから動いても、白5のノビから出口を止めれば、黒が苦しくなる一方です。 |
| 模様を広げるときには、弱点を残してはいけません。しっかりした形にして、敵の反撃を防いでおくのが肝心です。 |
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