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パンダネット囲碁講座

<講座テキスト>
坂井秀至八段

第4回
「小林光一名誉棋聖の実戦譜に学ぶ(4)」

 

今回は1986年に打たれた小林光一天元対苑田勇一九段の実戦譜を題材に勉強していきたいと思います。

(手順図)
黒番が苑田九段、白番が小林天元です。苑田九段と言えば「西の宇宙流」と言われる、中央志向の碁が特徴です。白12のカカリに黒13は珍しいですが中央志向の手です。白は14、16と実利を稼ぎ、黒は一貫して17と中央に模様を作ります。白は流れに応じて実利を取る作戦を選び、白18と受けますが、黒は19から31まで豪快に厚みを作りました。黒31とカカエたところが今回のテーマ図です。


【テーマ図・白番】
黒△とカカエたところです。小林光一名誉棋聖は候補手A・B・Cからどの手を選んだでしょうか?

(1図)
白1(A)は黒aを防ぐ大きな手ですが不正解です。黒2とトバれ、白3のヒラキに黒4と左右をトバれると下辺を荒らす隙が無くなってしまいます。中央の黒模様を大きく盛り上げられてしまう展開は避けたいところです。
(2図)
白1(C)のケイマも不正解です。黒aとかぶせられる手を防ぐ好点なのですが、やはり、黒2、4と下辺から中央にかけての模様を盛り上げられるてしまいます。白5から出ることができれば良いですが、これは黒6でピッタリ止まっています。これから下辺に入っていくのは危険で、白は荒らすタイミングを逸してしまいました。
(正解・3図)
白1(B)の打ち込みが正解です。黒は右辺に強い厚みを築いているため、下辺を黒aにトバれると大きく模様を広げられてしまいます。したがって、この局面では下辺を荒らす打ち込みが急務です。白1に対しては黒2とツケるのが普通で、白は3とノビます。黒4とオサえてきたら白11までが定型で、黒△を取り込んで左下隅を地にします。下辺の黒地を荒らし、大きな白地もできて白満足です。

(4図)
白△のノビには黒4とツグ方が普通です。白は5のハイから白7、9、11と下辺をワタリって下辺の黒地を荒らしました。実戦は黒12と一本切りを入れてから、黒14と中央を盛り上げて勝負をかけてきました。白は実利作戦を継続し、白15と受けて右辺を白地にします。黒16のコスミツケには手を抜いて白17と実利を取ります。黒18のハネには白19と切りをいれてから、白21と守るのが良い手です。
(5図)
白21で白1と守ってしまうと黒aが利いてしまいます。
(6図)
4図に続いて、実戦は黒22とサガリました。しかし、この手はやや地に甘く、黒aと三々に守るくらいでした。実戦は白23、25と上辺に打ち込みが成功し、黒地を荒らして白が勝ちました。

次々と好点に先行し、実利を稼ぎつつ打ち込みのタイミングを伺うことが大切です。
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