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パンダネット囲碁講座

<講座テキスト>
坂井秀至八段

第5回
「小林光一名誉棋聖の実戦譜に学ぶ(5)」

 

今回は1987年に打たれた小林光一棋聖対武宮正樹本因坊の実戦譜を題材に勉強していきたいと思います。

(手順図)
黒番が武宮本因坊、白番が小林棋聖です。黒△と打ち、下辺に模様を広げました。白1の打ち込みは前回も出てきましたが、小林棋聖が得意としている打ち方で、実利を稼ぎたい人は覚えてほしい手順です。黒2のオサエから白13まで白は実利、黒は厚みのワカレになりました。黒14から22までと各所を利かして、黒24と構えたところが今回のテーマ図です。


【テーマ図・白番】
黒△と構えたところです。小林光一名誉棋聖は候補手A・B・Cからどの手を選んだでしょうか?

(1図)
白1(B)は不正解です。黒模様に深入りし過ぎているので、黒2とかぶせられて、白3、5と逃げても黒4、6と黒に包囲されてしまいます。白7などと中で二眼を作ろうとしても、黒8など厳しく攻められて白は苦しい形です。また中でもがいて黒を固めてしまうと上辺の白にも悪い影響が出てしまうので、これは白失敗です。
(2図)
白1(C)のスベリも不正解です。実利を取る大きな手ですが、黒2とさらに中央に手をかけられると下辺から中央にかけて黒模様が雄大になってしまいます。白1は時期尚早です。
(正解・3図)
白1(A)のカタツキの消しが的確な消しで小林棋聖の実戦の手です。白1、3、5と模様を制限するくらいで、白は実利をとっているため十分です。当時の武宮本因坊も黒4、8と囲っても黒は足りないと判断していたようです。したがって、黒△は一路上の黒2と打つべきだったと語っています。

(4図)
3図に続いて、実戦は白9、11を利かしてから白13と大きなスベリに回りました。中央がある程度固まっているので、今はいいタイミングです。黒14の出には手を抜いて白15と左辺に回り、黒18のツケから多少左辺を荒らされても、白23とハネれば白は地合いで勝っています。模様を制限して先手先手で大場へ先行する、白の足早作戦が見事に成功しました。
今回はカタツキからの模様の消し方をご紹介しました。相手の模様の状態をよく見て、深入りにならないように模様を制限することがポイントです。
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