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第44回世界アマチュア囲碁選手権戦 東京大会 東京

優 勝 [ 中国 ]  白宝祥(八段)
準優勝 [ 韓国 ]  金正善(七段)
第3位 [ 日本 ]  大関稔(七段)
白熱の対局の結果、優勝は中国の白宝祥八段。日本から出場の大関稔七段は第3位となりました。
熱戦の模様は棋譜再現からご覧いただけます。
大会レポート
レポートby コーネル・ブルーゾ(ルーマニア代表)

世界アマチュア囲碁選手権大会(WAGC)は、情熱とスキルを象徴するアマチュア囲碁界最高峰の大会として毎年開催されています。国際囲碁連盟(IGF)と日本棋院が主催した今大会は、日本棋院本院で開催、60カ国60人の選手が集まり、囲碁を通して国際的な文化交流が生まれました。
また今年は日本棋院の創立100周年記念大会と重なり、特別なものとなりました。(日本棋院特設サイトはこちら

競技

大会はスイス方式を採用、1日に2局・計8局、各ラウンドの成績によってその後の対戦が決まります。スイス方式は参加者全員が一定数の対局を行うものであり、総合的な実力が試されます。持時間は1人60分、秒読み30を3回、じっくりとプレーすることができます。

パンダネット オンラインの存在

パンダネットは近年本大会において重要な役割を担っており、特にプロモーションや観戦用のプラットフォームを囲碁ファンに提供しています。またオンライン囲碁サーバーとして有名であり、今大会の対局も解説付きでライブ中継をしました。このおかげで、世界中の囲碁ファンがハイレベルなアマチュア碁を観戦することができ、大会の興奮をより多くの人々に伝えていました。

5月18日は、院生と参加選手たちによる親善対局が行なわれ、その後開会式と昼食会がありました。

大会期間中、一力遼九段、マイケル・レドモンド九段、鶴山淳志八段といったトッププロにレビューしてもらえたのは、とても光栄なことでした。

今回もアジア勢の活躍が目立ち、トップ10入りしたヨーロッパ勢は3名のみ、ハンガリーが6勝2敗で6位、ルーマニア(筆者)が9位、チェコが5勝3敗で10位となりました。世界アマで5度目の優勝を飾ったのは中国の白宝祥八段、次いで韓国の金正善七段、日本の大関稔七段でした。最終結果は下記から確認ができます。
日本棋院特設サイト「対局結果」のページはこちら

選手のインタビュー

●チェコ代表:ルカス・ポドペラ七段


左から:羽生康一郎(ポーランド)、一力遼九段、ルカス・ポドペラ(チェコ)

囲碁を始めたきっかけ

 7歳のときに父から教わり、1年後には定期的な練習と対局を始めました。12歳で初段になり、プロになることを夢見るようになりました。

今回日本に来て楽しみにしていたこと

 日本に行く時はいつも囲碁を打つのを楽しみにしています。今回の大会は院生との対局もあって楽しみだったし、富士山にも挑戦したいです。

出身国について、自慢・オススメできるところ

 首都プラハは私の故郷でもあり、有名な歴史都市です。でもチェコの自然や山もおすすめです。

得意な料理・好きな食べ物

 一番好きなのはチェコ料理で、少し特殊なものですが、主に団子と一緒に食べます。でも、地中海料理全般が好きです。

囲碁以外での趣味

 囲碁はスタミナも重要なので、最近はスポーツ、特にサッカーとランニングをよくしています。

憧れの棋士とライバル選手

 今回日本に来て、一力遼九段のファンになりました。彼の碁だけでなく、人柄全般が良い。ヨーロッパではアルテム・カチャノフスキーが好きで、彼と対戦するのも好きです。

オススメの囲碁勉強法

 上達するのに行き詰まった時は、詰め碁をたくさん解くことが助けになります。好きか嫌いかは関係なく、読碁は多くの対局を左右する、と思っています。

日本と聞いて思い浮かぶもの

 囲碁、東京、富士山、寿司、新幹線

囲碁をやっていてよかったなと思うこと

 欧州のトップトーナメントでメダルやトロフィーを獲得できたことを誇りに思います。現在フルタイムで囲碁を教えていますが、生徒たちを強い棋士に育てることができるようになったこと、これは更に嬉しいことだと思います。

囲碁を通じて実現したい夢

 長年の夢であるプロ棋士になること、あと子供ができたら、囲碁の道を歩ませたいと思っています。

好きな日本語

 お好み焼き ( okonomiyaki )

ペア碁は好き?

 はい、東京で開催された国際アマチュア・ペア碁選手権大会には3回、婚約者(二段)と一緒に参加することができました。

居住地域(国)の囲碁の環境について

 チェコは小さな国ですが、数百人のアクティブプレーヤーがおり、これは決して少ない数ではないと思っています。また私たちは幸運にもスポンサーに恵まれているので、たくさんの素晴らしい大会にも参加することができています。

●グアテマラ代表:ホルヘ・ムリロ(5級)

囲碁を始めたきっかけ

 数学の授業からグアテマラ代表として戦略ゲーム(囲碁含む)のコースに参加したことです。

今回日本に来て楽しみにしていたこと

 対局に勝ち、友達を作り、ディズニーとクラブに行き、囲碁についてもっと知る。

出身国について、自慢・オススメできるところ

 アンティグア・グアテマラ、ティカル、アティトラン湖は“一度は訪れたい場所”のようです(ナショジオとフォーブスによると)。

得意な料理・好きな食べ物

 ラーメンは、私にとってここでの最高の経験でした!

囲碁以外での趣味

 クロスフィット、ソフトウェア、数学

オススメの囲碁勉強法

 AI Sensei、問題をひたすら解く、友達と一緒に学ぶ。15級以上向けだと、有料になるがプロや他の選手(例えばコーネル)の講義を受ける。

日本と聞いて思い浮かぶもの

 ルール、ラーメン、寿司、セキュリティ

囲碁をやっていてよかったなと思うこと

 私は母国グアテマラ代表として2度の世界アマチュア囲碁選手権大会(WAGC)に出場し、グアテマラで子供たちのための囲碁アカデミーを運営しています。

囲碁を通じて実現したい夢

 グアテマラで、多くの学生が“一人で学ぶスキルを身につける“ための方策を作る。

好きな日本語

 力 ( Power )

居住地域(国)の囲碁の環境について

 オンラインが多くなりましたが、カフェやレストランでの囲碁会は、色々なタイプの人たちとの社交の場であり、とても楽しいです。

 

世界アマチュア囲碁選手権大会(WAGC)は単なる囲碁の大会ではありません。囲碁というゲームとそれを取り巻くコミュニティの世界的な祭典です。IGFとパンダネットのようなパートナーの協力・努力により、WAGCは成長を続け、最高のアマチュア棋士を集め、時代を超えた囲碁というマインドスポーツを世界中に広めています。

第45回WAGCは2025年にカナダのバンクーバーで開催される予定です。