パンダネット 囲碁入門

1日目…囲碁の紹介 - [2]打ち方(簡単なルール)

囲碁を覚えましょう。ルールは簡単ですから、すぐ始められます。このテキストでは、毎日少しずつコツを覚えて、10日で独り立ちできるように構成しました。まったく囲碁を知らない方も、気楽に取り組んでください。少しご存知の方は、さらに理解を深めるように、復習のつもりでご覧ください

●1日目…囲碁の紹介


[2]打ち方(簡単なルール)

線が交差する+の地点に打てば、基本的にどこに打っても自由です。
どこに打っても自由ですが、もちろん価値はそれぞれ違います。その違いが分かるようになれば、かなり上達していることになるでしょう。
初めは石をどこに打っていいか、戸惑うかもしれませんが、基本的にはどこに打ってもかまいません。2図のように、黒1から白2と順番に打っていきます。打つ場所は自由ですが、この図はプロでも打ちそうな展開です。

2図

3図のように打つのも自由ですが、これはプロや強い人は絶対に打たないやり方です。その理由はだんだんお分かりになるでしょうが、簡単に少しだけお教えしておきましょう。この中で一番不自然なのは、白4の石です。こういう端っこのところは、ふつうは価値が小さいので、早い段階で打つことはほとんどありません。また、黒9もおかしな手です。黒3と黒7があるのに、すぐ黒9とくっつけて打つのは効率が悪いのです。今は意味が完全には分からないかもしれませんが、心配はいりません。だんだんに理解できてくるはずです。今のうちは、「打ち始めのころは、端っこには打たない方がいい」「同じところに石を並べるのは効率が悪い」ということを、何となく感じていただければ十分です。
ただし、囲碁には例外がつきものですから、今の段階では価値が小さくても、先に進んで形が変わると、一番大切なところになることもあるのです。囲碁には格言や常識がたくさんあって、そういう「囲碁のコツ」を覚えると役に立つのですが、何事も絶対ではないことを忘れないようにしましょう。ときと場合によって、価値が変わりますから、頭を柔軟にして、取り組んでください。それが囲碁の特徴の一つであり、面白いところでもあります。

3図

応用】4図を見ていただきましょう。黒と白のどちらがいい打ち方でしょうか。詳しい理屈はまだ必要ありません。感覚的に見ていただきましょう。黒は1~9までゆったりとした雰囲気に思えませんか。それに対して、白は端っこの方に偏っているでしょう。囲碁はゆったりのびのびしていることが大切ですから、黒の方がいい打ち方なのです。黒は黒1、黒3、黒5と黒石があちこちを占めて、碁盤を自由に使っています。しかし、白は白2から白10まで、同じようなところに偏っていて、さらに端っこの方ばかり打っています。窮屈そうでのびのびしていない感じがするでしょう。何となく、そんな感じがすれば十分です。囲碁は感覚で覚えていくことも多いですから、「へー、そうなんだ。何となく分かるような気がする」と感じていただければ、今は十分だと思います。

4図

応基本は19×19路の碁盤ですが、入門や初心者のうちは、9×9路の碁盤が分かりやすいでしょう。このテキストでも、主に9路盤で説明します。
9路盤でも、打ち方は変わりません。5図 初めに黒から打ちます。打った順番が分かるように、黒1、白2と数字を入れて示すことが多くなります。白4の後を示すのに、新しい図を使う場合は、
(次の図へ)

5図

6図のように、それまでの石を数字を外した黒丸白丸で示します。それから、次の打つ手を黒1、白2と加えます。こうすると、数字が長くならなくて、見やすくなるでしょう。こういう工夫には、最初のころは戸惑うかもしれませんが、勉強するうちに自然に慣れますから心配はいりません。

6図


●1日目…囲碁の紹介


 囲碁入門表紙へ