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中国囲碁ニュース

中国の著名な棋戦情報をお伝えします。

中国からの囲碁ニュースを皆様にお伝えします。

棋声人語 [ 2017年2月14日 ]

新世界チャンピオン 党毅飛九段

党毅飛九段 (写真提供:sina)

 2012年(平成24年)、当時の世界棋界はまだ古力九段(34歳)、李世乭九段(33歳)の二人が君臨する時代であった。だが、第4回BCカード杯世界囲碁オープン戦で、1994年生まれ、当時18歳だったある少年が先輩たちを負かした。彼は李世乭九段、朴永訓九段(31歳)などの名将に勝ち続け、決勝戦まで進出し、そこから中国で「10代」、「20代」棋士が棋界の中心となる時代が幕を開けた。

 その少年は中国山西省出身、今四川チームに在籍している党毅飛である。だが、運命があっという間に変わってしまった。第4回BCカード杯決勝戦で韓国の白洪淅九段(30歳)に負けて以来、党毅飛は四年にもわたる低迷期に陥った。中国の同期ないし後輩の棋士たちが次々と優勝していく中、党毅飛は世界棋戦の準決勝戦に入ることさえなかった。

 2016年(平成28年)、党毅飛は誰にも期待されていない状態であったが、第21回LG杯で連戦連勝、何百名のプロ棋士も参加した国際予選を突破し、本戦では中華台北、日本、韓国の新鋭たち、林君諺七段(19歳)、一力遼七段(19歳)、申真谞六段(17歳)に連勝し、中国のベテラン棋士の陳耀燁九段(27歳)にも勝ち、再び世界棋戦の決勝に進出した。そして中国の昇段ルールで、二回世界棋戦の決勝戦に入ったことにより四段から九段に昇段した。

 2月6日、8日、決勝の三番勝負が韓国の華城市で行われた。今回も期待されていなかったが、党毅飛九段は逆境の中で周睿羊九段(25歳)に二局勝って、五年ぶりに悲願を達成し、堂々たる世界チャンピオンとなった。

第21回LG杯決勝戦の二局目、黒の周睿羊九段はもう優勢であったので、白の左上の石を無理にコウにしなくても良い。他のところで利益をとれば勝ちになる状況だった。だが、コウを争っている時に、黒153のアタリが大きなミスだった。(Aのキリでコウを続けるべきだった)。 実戦では、白Bのところを抜かれ、黒上辺の地が大きく損じし、コウ争いも勝てなかった。結局、党毅飛九段に一目半で逆転された。

(記事:楊爍 写真提供:sina)

棋声人語 [ 2017年2月10日 ]

第5回CCTV賀歳杯日中韓新春争覇戦

対局現場

 年に一度の春節休みに、外で一年も働いていた人々も家に戻り、一家団欒を楽しむ。旧正月二日から四日の午後までの間、テレビをつけて、トップ棋士の戦いを楽しみながら、囲碁を教えてくれた父親と昔話でもする。なんという温かい時間だろう。2017年1月29日から31日の中国では、このような光景がいろんなところで見られる。

 「賀歳杯」は中国中央テレビ(CCTV)スポーツチャンネルが2013年に創設した棋戦である。初年度は中国囲碁甲級リーグのMVP棋士と最優秀主将を招いて、オープン戦を開催した。2014年からは中日韓から一人ずつ招待し、三日間にわたる試合を行うようになっている。優勝賞金は80万元(約1300万円)。今の棋界では間違いなく相当な額と言えるだろう。

 今年、日本囲碁界の王者である井山裕太九段(27歳)がやっとスケジュールの苦境から脱出し、初めて賀歳杯に参加した。中国の柯潔九段(19歳)と韓国の朴廷桓九段(24歳)もそれぞれの国のランキング1位である。2017年は旧暦の酉年なので、主催側が抽選を「金卵を叩く」という趣向で行った。棋士たちが槌で叩くと、金卵がパッと割れた。

 1局目では、井山裕太が中国のファンたちに日本一の実力を見せ、柯潔を破った。だが、ホームグラウンドの柯潔は、次に朴廷桓に逆転勝ちし、決勝戦では1局目の雪辱を果たし井山裕太に勝利、2年連続で優勝した。2014年以来、賀歳杯の優勝者は時越九段(26歳)、柁嘉熹九段(26歳)、柯潔九段と、全員が中国棋士であり、春節の間、そのことでも中国の囲碁愛好者たちは喜んでいた。

決勝戦では、井山裕太九段が黒番で、柯潔九段と対戦。黒59のケイマは一見白の大石を封鎖しているように見えるが、白60から62の両ツケの手筋が発動し、白66まで逆に黒を切断した。混乱している中でチャンスを見つけだすのが柯潔九段の強さだ。

(記事:楊爍 写真提供:sina)

棋声人語 [ 2017年1月26日 ]

第31期同里杯天元戦

挑戦者決定戦の対局風景

 中国の最も歴史の長いタイトル戦である天元戦は、2016年1月13日から22日にかけて、北京の中国棋院で第31回の本戦が行われた。中国の旧暦新年を迎える前に開催される最後の試合として、毎年の恒例になっている。

 ただ以前と比べ今年違ったのは、僅かに残された二つの新聞棋戦――名人戦と天元戦が相次いでこの時期に行われたことだ。名人戦で挑戦権を奪い取ったのは周睿羊九段(25歳)である。彼は囲碁の人工知能Master(即ちAlphaGo)が60勝0敗で人間のトップ棋士を勝った後、人間棋士の中で碁の打ち方が一番深くその影響を受けた人とされていて、「人間AlphaGo」、「アルファ羊」というあだ名までつけられている。名人戦で挑戦権を手に入れた周睿羊は、天元戦においても党毅飛九段(22歳)、安冬旭六段(24歳)、毛睿龍五段(26歳)、古力九段(33歳)を続々と倒し、挑戦者決定戦に進出した。

 面白いことに、周睿羊が天元戦本戦の最後の一局で対戦したのは、ちょうど名人戦で挑戦する連笑名人(23歳)であった。連笑は、2016年に公布された新しい中国昇段規則に恵まれて、1月16日に行われた天元戦十六強戦で範胤五段(19歳)に勝ち、中国囲碁界では11年ぶりの新八段になった。さて挑戦者決定戦だが、周睿羊は再び「Master序盤」を使ったが、局部で連笑に待ち伏せ攻撃されたため、2016年11月21日から続いていた11連勝は終わることとなった。

 連笑八段は今年の4月に江蘇省呉江市同里鎮にて、陳耀燁天元(27歳)に挑戦する予定。ちなみに陳天元は現在八連覇を成し遂げている。

挑戦者決定戦は周睿羊九段が黒番。黒5にカカった後、黒7と二間にヒラくのは「Master」流である。連笑八段は白14、16で激戦を誘って、白22のサガリが強い一手であった。その後難しい戦いを経て、右下黒の3子がなんと全て殺されてしまい、早々の損で黒の敗北となった。

(記事:楊爍 写真提供:sina)

棋声人語 [ 2017年1月18日 ]

第29期嫘祖杯名人戦

挑戦者決定戦は人民日報インタネット部本部で行われた

 『人民日報』が主催する第29期中国囲碁名人戦が、2016年12月24日に北京にて開幕した。32名の棋士が5回戦を戦い、前回の優勝者連笑七段(22歳)への挑戦者が選ばれる。そして、今回の名人戦決勝手合は三番勝負で行われる。

 5回戦によるトーナメント本戦は年を越して行われた。2016年12月24日、26日に第1回戦と第2回戦、2017年1月6日、10日、12日は第3~5回戦が行われた。ちょうど冬で流行病が多発する時期ということもあり、范廷鈺九段(20歳)、柯潔九段(19歳)が水疱瘡と腸閉塞にかかり、それぞれ第1回戦、第3回戦で不戦敗による敗退となった。

 そして名人戦が行われている間、世界囲碁界で大きな出来事が起こった。グーグル傘下のDeepMind社によって開発された囲碁の人工知能「AlphaGo」の改良版が「Master」というハンドルネームを使い、中日韓三国のトップ棋士と対戦し、60戦全勝を収めた。「Master」の布石の打ち方は人とずいぶん違っているが、成績があまりにも優秀なので、人々もだんだんその打ち方を学び始め、また、プロの中でも流行布石を大きく変えることになった。1月10日、12日の準決勝と挑戦者決定戦の対局は明らかに「Master」に影響されていた。

 最後に挑戦権を手にしたのは周睿羊九段で、2017年3月の始めに賛助してくれる四川省塩亭県で連笑七段との挑戦手合をたたかう行う予定である。

周九段が黒で芈九段と対戦、黒5、白6の大ゲイマシマリ、白8の二間ビラキ、白12のカタツキ、これらは標準的なMasterの打ち方だった。

(記事:楊爍 写真提供:sina)



2016利民杯世界星鋭最強戦総決勝戦

芈九段がトロフィーを手にした。

 中国棋院杭州分院が主催する利民杯世界星鋭最強戦は20歳以下の棋士が参戦する舞台である。だが、中国では20歳以下の棋士の実力が猛スピードで向上しており、芈昱廷九段(20歳)、范廷鈺九段(20歳)、柯潔九段(19歳)は皆世界チャンピオンである。それ故に、この棋戦はただの新鋭戦という意味だけでなくなっている。特に彼らが出場する本戦は、世界最高レベルの棋士が集まっているようにも見える。

 芈九段、范九段、柯九段が出場するゆえ、本戦の日時がなかなか決まらない。いろいろ調整した結果、2016年12月31日から2017年1月4日にかけて、行われることになり、「年越し戦」になった。本戦に参加する32名の棋士は、中国18人、韓国8人、日本3人、中華台北1人、ヨーロッパ1人、北米1人である。半分は各国・地域の指定シード選手で、半分は2回行われた選抜戦で勝ち抜いた選手である。

 いくら世界チャンピオンとはいえ、新鋭戦では相手を震え上がらせるという効果はなかったようだった。「生まれたばかりの子牛は虎をも恐れない」というが、范廷鈺九段、柯潔九段が第2回戦で卞相壹六段(18歳)、申旻埈五段(17歳)に敗れた。ちなみに、前回、前々回の星鋭戦優勝者も一番有名だとはいえない童夢成六段(20歳)と辜梓豪五段(18歳)だった。

 そんな中、今回は芈昱廷九段が世界チャンピオン経験者としてのプライドを守り切った。彼は難儀しながらも中国の廖元赫五段(16歳)、日本の芝野虎丸三段(17歳)、韓国の偰玹准三段(17歳)、中国の黄雲嵩六段(19歳)を負かし、決勝戦では四つ年下の韓国の申真諝六段(16歳)に勝利を収めた。2017年1月8日は芈昱廷九段の誕生日で、彼は1つをとる寸前に初めて星鋭戦のチャンピオントロフィーを手にした。

芈昱廷九段は今回の試合を振り返って、まず第2回戦の芝野虎丸三段との対局に言及した。黒137下ツケの時に、芝野三段がAのところに打っていたら、黒の大石が生きられないと言った。だが、実戦では白138が守っただけ、黒が危うく逃げた。運がいい一局としか言えない。

(記事/撮影:楊爍)

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