日本囲碁ニュース (十段戦)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2022年4月12日 ]

許十段、初防衛

 許家元十段の二連勝で迎えた大和ハウス杯 第60期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第3局が、4月7日、長野県大町市「ANAホリデイ・インリゾート 信濃大町くろよん」で行われた。序盤、左下の折衝で黒番の許がペースを握り、白を攻めながら優勢に立った。挑戦者の余正麒八段も左辺で勝負手を放ち見せ場を作ったが、許がこれをかわして逃げ切った。黒番中押し勝ちで三連勝とし、七大タイトルで初の防衛を果たした。本局で公式戦の連勝を15に伸ばした絶好調の許だが、「この碁は、途中から何が起きているのかわからなくなって…逆転されていてもおかしくなかったです。シリーズ全体としても難しい碁が続き、どちらが勝ってもおかしくない勝負だったと思います」と謙虚に振り返った。また、思い切った勝負手で相手の大石を取りにいって逆転し、勝利を収めた第2局に勝てたことが大きかったと初防衛の勝因を語った。敗れた余は「いったんは難しくなったかと思ったのですが…。精一杯やった結果なので仕方ありません」と語り、「またこの舞台に戻ってこられるようにがんばります」と前を向いた。

囲碁ニュース [ 2022年3月2日 ]

許、十段戦先勝

 許家元十段の七大タイトル初防衛か、余正麒八段の初の七大タイトル奪取か――大和ハウス杯 第60期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)が開幕し、第1局が、3月1日、大阪府東大阪市の「大阪商業大学」で打たれた。対戦成績は許が勝ち越しているものの、直近は余が巻き返している。二人は大親友としても知られ、余は「いつも通りに、平常心で打ちたい」と語った。序盤は早いペースで進んだ。許は「構想通りだった」と振り返る。余の仕掛けに許が反撃しリードを奪う。だが、余は決定打を与えず、冷静に打ち進め、接戦にもつれ込んだ。立会の山田規三生九段が「お互いに大きなミスがなく、ハイレベルな戦い」と評した一局は、238手まで、最後は細かいヨセ勝負を黒番の許が半目制して逃げ切った。許は「勝てたのは運がよかった」と振り返る。敗れた余は「勉強しなおして、第2局に臨みたい」と語った。第2局は、3月23日に滋賀県長浜市の「ホテル&リゾート長浜」で行われる。

囲碁ニュース [ 2022年2月1日 ]

余、5年ぶりに七大タイトル挑戦へ

 許家元十段への挑戦権をかけた第60期大和ハウス杯十段戦の挑戦者決定戦(大和ハウス工業株式会社特別協賛)が、1月27日、大阪府大阪市の関西棋院で打たれた。余正麒八段と佐田篤史七段という関西棋院所属棋士同士の大一番となった。余は2016年の第64期王座戦、2017年の第55期十段戦で井山裕太六冠(当時)に挑戦するなど、早くから頭角を現した。佐田は「余さんとは同い歳ですが、ライバルだと思ったことはありません。ずっと目標としている棋士です」と謙虚に語るが、本因坊リーグに在籍するなど、ここ数年で大きく飛躍している。昨年も関西棋院での勝ち星ランキング1位(43勝19敗)の好成績を残した。だが、余もここ数年、さらに力をつけている。棋聖戦S、名人戦、本因坊戦の三大リーグに在籍し、現在本因坊リーグでは4連勝で単独トップを走る。本局は、中盤に黒番の余の打ち回しが冴え、右辺の白を封じ込めて戦いを優位に進める展開となった。佐田も粘って追い上げたものの、逆転には至らなかった。319手までの熱戦の末、余が黒番3目半勝ち。5年ぶりの七大タイトル挑戦権を獲得した。佐田は「耐えながらチャンスを伺ったが、チャンスらしいチャンスがなかった。力不足です。また一局一局がんばっていくしかありません」と語った。余は「挑戦者になれて、とりあえずホッとしている」と笑顔を見せた後、「2歳下の許くんとは仲がよすぎて弟みたい。こんな日がくるのは思わなかった。不思議な感じ」と語った。許が防衛するのか、余が初の七大タイトルを手にするのか。注目の第一局は、3月1日、大阪府東大阪市の「大阪商業大学」で行われる。

バックナンバー