日本囲碁ニュース (棋聖戦)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2021年5月6日 ]

仲邑菫二段、棋聖戦Cリーグ入り/女流棋士3名の活躍に期待

 5月6日、棋聖戦のCリーグ入りをかけた予選、FT(ファーストトーナメント)の決勝に臨んだ仲邑菫二段が、鳥居裕太三段に勝利した。序盤はリードを奪われていたが、鳥居の疑問手を捉えて一気に逆転すると、「仲邑さんの特徴は最終盤の強さ」と芝野虎丸王座に評される盤石さでゴールに向かった。12歳2か月でのCリーグ入りは、もちろん最年少記録となる。また、仲邑はこの勝利で22勝2敗とし、勝ち星も勝率も日本棋院の全棋士の中でトップ。連勝も11に伸ばし、勢いが止まらない。打つ度に強くなっていく印象の仲邑から目が離せない。
今期のFTは決勝には4名の女流棋士が勝ち上がっていた。まず、4月22日に、謝依旻六段が、今年負けなしの9連勝中と絶好調の常石隆志四段に逆転半目勝ちして3期目のCリーグ入りを決め、4月29日には藤沢里菜女流本因坊が初のCリーグ入りを決めた。もう一人、期待されていた上野愛咲美女流棋聖は、5月3日に、福岡航太朗初段に半目敗れ、3期連続のCリーグ入りを逃した。仲邑を含め、3名の女流棋士のCリーグでの活躍が期待される。15歳4カ月でCリーグ入りを果たした福岡初段は、わずか3日で最年少記録を塗り替えられてしまったが、当初から「今年の目標はCリーグ入り」と語っており、やはり活躍が期待される。

囲碁ニュース [ 2021年3月9日 ]

井山、棋聖9連覇達成

 井山裕太棋聖が棋聖戦史上初の9連覇を達成した。第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)の第5局が、3月4、5の両日、新潟県南魚沼市の「ryugon」で行われ、152手まで、井山が白番中押し勝ち。シリーズの戦績を4勝1敗とし、河野臨九段の挑戦を退けた。9連覇は、小林光一名誉棋聖の8連覇を抜き単独トップの新記録。名人、本因坊と合わせた三大タイトルを同時に有する「大三冠」を保持すると共に、七大タイトル獲得数に、「1」を積み「50」とした。第5局は、共に徹底した研究を伺わせる立ち上がりから、井山が先に左辺に打ち込む積極策に出た。対して河野のコウ材づくりが機敏で、1日目を終える局面を井山は「白がはっきり大変でした」と振り返る。形勢を悲観していた井山は、2日目に入ると強手を次々と繰り出す迫力を見せる。石の張った左下の折衝の中、河野が101手目に予想だにしない大技を仕掛け、左下の白7子を取り込んだ。大技は成功したかに思われたが、その結果中央の白を厚くして黒が後手を引き、白126と上辺に構えられると、巨大な白の地模様が現れ、黒が勝つのが大変な状況となっていた。黒101で普通に進めていればまだまだ互角の形勢だったという。結果的には大仕掛けの決行が裏目に出てしまった。上辺を荒らしに向かうも、的確に応じられ、白152を見て河野が投了を告げた。シリーズを通して「形勢判断の精度に差があった」と対局直後の河野。一夜明け、自身のSNSでは「力が及びませんでした。また頑張ります!」と再起を誓った。井山は「自分にとって非常に意味のあること」と今シリーズを振り返り、9連覇を「一局一局、ギリギリの勝負のなかでよくここまで積み重ねられたという思い。もちろん非常に嬉しいことですが、これからの方が大事かなと思っています」と語った。シリーズ中に第一子が誕生したことを尋ねられ、「『しっかりしなければ』と意識すると結果が欲しくなるので、意識しないようにと思っていました」と笑顔を見せたという。大棋士・井山の語る「これから」に注目していきたい。

囲碁ニュース [ 2021年2月18日 ]

河野、反撃開始

 井山裕太棋聖の3連勝で迎えた第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)の第4局が、2月16、17の両日に、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われ、212手まで、挑戦者の河野臨九段が白番中押し勝ちを収めた。
 「ホテル花月園」は、前期の七番勝負で河野が勝利した第五局と同じ対局地。ゲンもよく、対局前の河野は「3連敗していて言うのもはばかられるのですが、調子は上向いている」と柔らかく自信をのぞかせるコメントを残した。1日目は黒の実利と白の厚みという碁形に分かれた。右上の攻防で「井山が手順を尽くして白3子を取り込んだ」と評されたが、井山は「確定地は黒もそれなりにあるのですが、白3子を捨てられ、右上を巧く処理されたかなという感触があった」と振り返る。2日目に入り、河野が好手から黒の形を崩し、流れを引き寄せた。井山が「無理気味だとはわかっていたのですが」という勝負手を放つものの、これに的確に対応した河野が勝勢を築いていった。そのまま終局するかと思われたが、終盤に井山が再び勝負手を放ち、攻め合いの「勝負形」に持ち込む見せ場を作った。だが、最強に応じた河野が攻め合いも制し、投了へと追い込んだ。河野は「形勢はずっとわからなかった。勝ちを意識したのは、攻め合いの形がはっきりした、本当に最後の最後」と熱戦を振り返った。粘る井山を振り切り、好局で1勝を返した河野は、「依然としてカド番ですが、スコアのことは気にしないで、自分の碁をしっかり出し切れるように」、井山は「引き続き、ベストを尽くしたいと思います」とそれぞれ抱負を話した。第5局は、3月4、5の両日、新潟県南魚沼市の「ryugon」で行われる。

囲碁ニュース [ 2021年2月9日 ]

井山、棋聖9連覇まであと1勝

 井山裕太棋聖の2連勝で迎えた第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)の第3局が、2月5、6の両日、長崎県西海市の「オリーブベイホテル」にて行われた。1日目を終え、黒番の挑戦者の河野臨九段が打ちやすいと見る声も多く聞かれた。河野も「一応それなりにずっと勝負形のつもりで打っていた」と振り返る。2日目に入り、右上の攻防のなか、「真正面からいけないとおかしいのですが、自分の中では思わしい図ができなくて、ひねり出した」と井山が振り返った白106が流れを大きく変えた。新聞解説の瀬戸大樹八段は白106、112、122の三手を「『令和の三妙手』として語り継がれるかもしれません!」とSNSに投稿している。「コウ含みでどこまで進んでも判断ができず、どう打ってよいか全くわからなくて」(井山)、「中央をどう見るかに苦労していました。どう考えてよいのかがずっとわからなくて」(河野)と両者が振り返る難解な展開だったが、上記の「三妙手」に続き、河野が「めちゃくちゃ悪い手を打ってしまって、全然だめになってしまった」と振り返る。形勢は白に傾き186手まで、白番井山が中押し勝ちをおさめた。井山が一気に4連勝で9連覇を達成するのか、前期同様、河野がここから巻き返すのか、注目の第4局は、2月16、17の両日に、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われる。井山は「まだまだ大変なので、精一杯準備して臨みたい」、河野は「せっかくの七番勝負なので、盛り上げられるように、少しでもいい状態を作っていけるように努めたい」とそれぞれ抱負を語った。

囲碁ニュース [ 2021年2月2日 ]

井山棋聖、2連勝

 井山裕太棋聖が先勝してスタートした第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)の第2局が、1月22、23の両日、富山県高岡市の「勝興寺」で行われた。挑戦者の河野臨九段は1勝を返したい一局だったが、序盤に黒番の井山がリードを奪うと、そのまま黒優勢の時間が長く続いていった。二日目に入り、下辺の攻防のなか、河野の絶妙手から超難解な戦いへと突入。勝敗の行方は不明となった。ただ、碁形が黒に味方し、逆転はかなわず。「最後の攻め合いには勘違いがあった」と振り返る河野が投了を告げるところとなった。井山は「まだまだ先は長いので」と気を引き締め、河野は「七番勝負を盛り上げられるように精一杯努力したい」と語った。その言葉どおり巻き返しがなるか。第3局は、2月5、6の両日、長崎県西海市の「オリーブベイホテル」にて行われる。

囲碁ニュース [ 2021年1月19日 ]

棋聖戦開幕。井山が先勝

 9連覇を目指す井山裕太棋聖に、河野臨九段が昨年に続いて挑戦する第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)が開幕。第1局が、13、14の両日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」にて行われた。一日目は黒番の河野が得意の布石でスタートさせ、両者ともに「形勢に自信がなかった」と振り返る局面で、井山が封じた。二日目に入ると、井山らしい最強手と自由で巧みな打ち回しから白が優勢を築き、中盤から河野のつらい時間が続いていった。だが、井山が勝負を決めにいったシーンで一気に局面が紛れる。井山は右辺の黒の大石を取りかけにいったのだが、逆に白石を取り込まれるコウ争いに突入。井山に誤算があったようだ。ただ、大熱戦となったが、逆転には至らず、244手まで、白番井山の中押し勝ちとなった。第2局は、1月22、23の両日、富山県高岡市の「勝興寺」にて行われる。

バックナンバー