日本囲碁ニュース (その他)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2020年8月5日 ]

アマチュア碁界 栗田佳樹さんの活躍

 第45期棋聖戦Cリーグ入りをするなどアマチュア離れした活躍をしている栗田佳樹さん。棋聖戦Cリーグ二回戦で張豊猷八段に敗れたものの、7月30日に関西棋院において中野泰宏九段に黒番中押し勝ちを収め、リーグ成績を2勝1敗とした。あと1勝でリーグ残留、2勝でBリーグ昇格とアマチュアとしてはすごい記録になる。続く相手は結城聡九段である。厳しい相手ではあるが注目の一戦である。
 栗田さんは元院生でプロ入りまであと一歩と迫ったことがある実力者で、年齢制限により院生を辞めると、外来でプロ試験を受けることもなく学業の道へと進み、現在は東京理科大学の三年である。2年前にはアマ名人戦で優勝し、当時のアマ名人であった大関稔さんを降してアマ名人になる。昨年も学生大会で活躍し多くのタイトルを獲得している。これだけ活躍していると特別採用などでプロになることはないのかという声も聞かれるが、栗田さんはプロ試験を受験できる年齢制限(23歳未満)にも達しておらず、自身も現在のところプロになる気はないとのことである。
 現在ではコロナウイルスの影響によりアマチュア大会は中止となっており、活躍の場が他に無い状況である。棋聖戦での活躍に期待したいところだ。
 そんな栗田さんはアマチュアトップクラスの一人であることは間違いないが、1強というわけではない。現在ではアマツートップとして栗田さんと並ぶライバルの大関稔さんには昨年の公式戦では四戦して4敗している。大関さんも栗田さんに負けず劣らずの活躍をしている。
 アマチュア碁界も切磋琢磨して高め合っていって欲しい。

囲碁ニュース [ 2020年7月28日 ]

コロナ禍における再開と中止

 新型コロナウイルスの影響により世の中の生活は大きく変わってしまったが、囲碁界にも大きな影響を与えた。4月、5月の緊急事態宣言により、プロの公式戦、アマチュアの大会やイベントは延期・中止という状態になり、碁会所等の囲碁施設も休業になった。緊急事態宣言解除により、プロの公式戦は再開されたが、現在の囲碁界はどうなっているのであろうか。
 碁会所では営業再開にあたり、パーテーションの設置をしているところが増え、碁石の消毒や密を避けるために碁盤の数を減らし席数を少なくして営業しているところが多い。近年では碁会所等の囲碁施設は営業が苦しくなっているところも多く、このたびのコロナウイルスの影響は大きなダメージとなっている。そのため閉店を余儀なくされる店舗も多く、店舗を移転して縮小するところや少しでも低家賃の場所を選ぶ経営者も多い。
 囲碁大会やイベントに関しても開催や中止と様々である。緊急事態宣言中にアマ三大大会(名人・本因坊・竜星)はすでに中止を発表していたが、7月27日には宝酒造杯が全会場での開催中止を発表した。高校選手権や少年少女囲碁大会といった子供大会も中止となり、延期による再開日程を発表していた女流アマ選手権も中止と再度変更になった。なんとか開催を試みようとネットによる開催を行っている大会や現在も開催を未定としている大会・イベントもある。
 囲碁施設にしてもイベントにしても開催か中止かという選択は難しいところである。
 コロナが囲碁界に与えた影響は大きく、プロアマ問わず新しい試みを行っている。今後の囲碁界はコロナに合わせてスタイルが変化していくことになるであろう。イベントを待ち望んでいるファンたちのためにも一刻も早いコロナの収束を願うばかりである。

囲碁ニュース [ 2020年7月21日 ]

フィトラ初段と曽初段、そろってデビュー

 今年4月に「外国籍特別採用」で入段を果たしたフィトラ・R・S(フィトラ ラフィフ シドキ)初段と曽富康(チャン フーカン)初段が、7月20日行われた竜星戦(株式会社囲碁将棋チャンネル主催)予選で、そろってプロ手合いにデビューした。フィトラ初段は2002年生まれのインドネシア出身。本因坊リーグ経験もある横塚力七段との一戦に、「胸を借りる気持ち」で臨んだ。横塚は「序盤はここに打たれた嫌だなという所ばかりに打たれて、AIと打っているようでした。強い!という印象で、後半がんばらなければなと思って打っていました」と振り返る。結果は横塚の中押し勝ちとなった。フィトラは「ここ(対局場)にきて、どうすればいいかとか緊張しちゃったけど、対局がはじまると集中して打てた」とのこと。「自分なりの手を打てたのではないかと思いますけど、いい手かどうかはまた別なので。デビュー戦でしたので勝ちたかったけど、実力が足りなかったです」と、手応えと悔しさを感じさせるコメントだった。曽富康(チャン フーカン)初段は2003年生まれ。マレーシア出身で洪清泉四段門下だ。武宮陽光六段との一戦は惜しくも半目負けとなった。「中盤からチャンスがあったような気がするが、逃して、計算できなかったのが残念」と悔やんだが、「初めての手合いだし、楽しかった」、「思ったより緊張せず、普通に普段どおりに打てました」と堂々とデビュー戦を振り返っていた。

フィトラ・R・S初段
曽富康初段

囲碁ニュース [ 2020年6月25日 ]

鈴木歩女流棋聖、今年2棋戦目の挑戦者

 藤沢里菜女流立葵杯への挑戦権をかけた、第7期会津中央病院・女流立葵杯の本戦準決勝が6月20日、決勝が21日に東京都千代田区の日本棋院で打たれた。例年、福島県会津若松市にて和服姿での対局が恒例となっている同棋戦も、新型コロナウイルス感染予防のため、対局地が移された。準決勝2局は、共に大接戦となり、岩田沙絵加初段が牛栄子二段に、鈴木歩女流棋聖が謝依旻六段にそれぞれ半目勝ちして決勝に駒を進めた。岩田は、1回戦の上野愛咲美女流本因坊に続いての殊勲の星をあげ、台風の目となるか注目されたが、翌日の決勝戦では、実力者・鈴木の壁を越えられなかった。終局は14時8分。残り時間は岩田が4分。鈴木が38分残しての白番中押し勝ちとなった。鈴木は今年、女流棋聖戦に次ぐ挑戦権獲得で充実ぶりがうかがえる。藤沢との挑戦手合三番勝負は、7月27、29、31日に東京都千代田区の日本棋院にて打たれる。

囲碁ニュース [ 2020年6月12日 ]

アマ棋戦優勝経験者リーグ

 緊急事態宣言により多くのアマ大会やイベントが中止となる中、ネットを使用した活動がプロアマ問わず盛んに行われていた。その中で注目を集めていたのがアマ棋戦優勝経験者リーグである。昨年のアマ名人・本因坊の大関稔さんの発案により4月18日から開始され6月6日まで10人のトップアマによる総当たりリーグがインターネット囲碁対局サービス「野狐」で行われた。
 参加者は以下の通りである。

大関稔  (アマ名人・アマ本因坊)
栗田佳樹 (ネット棋聖・学生本因坊・学生十傑・棋聖戦Cリーグ入り)
李章元  (元中国棋院プロ棋士、2017年度宝酒造名人)
森川舜弐 (アマ竜星、世界アマ日本代表)
柳田朋哉 (赤旗名人、2016年度~4連覇中)
石田太郎 (学生王座、2017年度ネット棋聖)
星合真吾 (学生最強位、2017年度学生十傑)
岡田健斗 (宝酒造名人、2018年度学生本因坊)
山田真生 (2018年度学生最強位)
杉田俊太朗(2017年度学生最強位)

 これだけのメンバーの中でも大関さんや栗田さんは注目されたが、8連勝の無傷で最終局を迎えた山田真生さんと1敗の李章元さんによる直接対決を李さんが制し、同星の直接対決により李さんが優勝。元プロの意地を見せつけた。

 発案者の大関さんは「コロナ禍で今年度の主要大会が全て中止となってしまったので、私を含めたアマチュア上位層の、囲碁に対するモチベーション維持が目的」とアマチュア囲碁界を牽引する立場としての思いを見せた。さらに今回のリーグ戦を終え、「やった側としては、ネット対局ながらアマチュアの一流と対局できたということで満足度は高かった。参加者の方も日程の調整が大変だったと思いますが、真剣に打たれていましたし、楽しめていたのではないでしょうか」と達成感を語った。しかし、観せるという立場からは宣伝が足らなかったとも語っており、選手としてだけでなく企画者としての責任も感じさせた。
 第2回も開催されるということで、今回最下位であった岡田さんが陥落、都合により不参加となった星合さんと2人が抜け、最年少アマ本因坊の記録を持つ林隆羽さんと学生最強位優勝経験のある石村竜青さんが参加となる。

囲碁ニュース [ 2020年6月4日 ]

日本勢、1回戦で姿を消す

 政府の緊急事態宣言の解除を受け、日本棋院、関西棋院ともに公式棋戦の対局再開を発表し、再開初日の6月1日、第25回LG杯朝鮮日報棋王戦(朝鮮日報社主催)の本戦1回戦が打たれた。当初は、主催の韓国内で対面での対局予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により移動が制限され、インターネット対局に変更。日本勢は東京都千代田区の日本棋院にて、パソコンに向かっての公式戦となった。
 本棋戦・本戦には、日本、韓国、中国、中華台北(台湾)の32人が出場し、日本からの参戦は村川大介十段、一力遼八段、許家元八段、孫喆七段、大西竜平五段の5人。井山裕太棋聖、芝野虎丸名人は、翌2日に開幕の本因坊戦七番勝負に専念するため辞退した。
 非公式ながらランキング世界一位の常連、朴廷桓九段と一力遼八段の対戦が注目されたが、170手まで白番朴の中押し勝ち。一力は「朴さんとの対戦は楽しみにしていたのですが、残念です」と話し、対局が中断されていた期間の調整を「難しかった」と振り返った。他の日本勢4名も韓国選手との対戦が組まれたが、次々と敗れ、唯一人、細かい碁となった大西五段も惜しくも半目負け。日本勢は1回戦で姿を消すこととなった。

囲碁ニュース [ 2020年5月29日 ]

公式戦、対局再開!

 政府の緊急事態宣言が発令されたことを受け、4月8日から全ての公式対局が延期・休止されていたが、5月25日に左記発令が解除されたことを踏まえ、5月26日、公益財団法人日本棋院は、「感染防止対策をとってうえで、6月1日以降、対局を再開することを決定しました」と発表した。対局棋士の検温対応、対局棋士のマスク着用、対局室の換気、対局数を制限し密にならない対応などの対策をとるという。

タイトル戦も次々再開

 日本棋院の対局再開の決定を受け、延期されていたタイトル戦も次々対局日が決定している。
 本因坊文裕(井山裕太本因坊)に芝野虎丸名人が挑む第75期本因坊戦挑戦手合第1局(毎日新聞社主催)は、6月2、3日に山梨県甲府市「常盤ホテル」で行われる。村川大介十段に芝野虎丸名人が挑戦している第58期十段戦(産経新聞社主催)も1勝1敗のまま中断されていたが、再開が決定。6月17日に第3局、26日に第4局が、それぞれ東京都千代田区の日本棋院で行われる予定だ。また、世界メジャー棋戦である第25回LG杯(朝鮮日報社主催)の1、2回戦は、コロナウイルスの感染を考慮して移動を制限し、ネット対局で行われることになった。日本代表はシードの村川大介十段、一力遼八段、許家元八段、国内予選を勝ち抜いた孫喆七段、大西竜平五段の5人。いずれも1回戦は主催国・韓国の棋士で、一力八段は朴廷桓九段との対戦が決まっている。1回戦は6月1日、2回戦は5日と8日に、いずれも東京都千代田区の日本棋院で打たれる。

囲碁ニュース [ 2020年5月27日 ]

緊急事態宣言解除

 5月25日、緊急事態宣言の解除が発表された。4月に発令された緊急事態宣言は囲碁界にも大きな影響を与えた。碁会所や囲碁サロン等は自粛により店を閉め、オンラインによる営業や教室、指導碁が行えるところは移行していったが、閉店を余儀なくされた店舗も少なくない。日本棋院においても営業自体は緊急事態宣言が出される前に3月頭から自粛していたが、緊急事態宣言によりプロの公式戦が延期になるなどした。それによりネットやオンラインによる様々なイベントが催された。それはプロのみならずアマチュア、囲碁ファンもネット中心に囲碁に触れてきた。
 そしてこの度、緊急事態宣言が解除されたが、これからの囲碁界はどのようになっていくのだろうか。
 6月よりプロの公式戦は再開され、碁会所や囲碁サロンも営業再開をしてくる。しかし、これまで通りの環境で打てるのだろうか。密にならないように一定の距離を保つということで飲食店等は席の数を減らしたりしているが、囲碁界でも同じことが行われていくのだろうか。対局のときは対面になるため他の業種のようにはいかないようでもある。囲碁では(将棋などもそうであるが)自粛期間に行われていたようにネットを活用するということが可能であるが、AIの登場によりネット対局もやり難い。さらに対面での対局がしたいという声も多く聞かれる。そんな中での活動再開。プロの公式戦のみでなく、延期となっていたアマチュアの大会を夏ごろに行う考えも出てきているようである。しかし、喜びの声とともに不安の声があるのも事実である。
 今後、囲碁界はどのような方針をとっていくのであろうか。また、どのようにしていくべきであろうか。囲碁界に明るい未来が来ることを願っている。

囲碁ニュース [ 2020年5月12日 ]

本因坊七番勝負の延期が決定

 新型コロナウイルス特措法に基づく政府の緊急事態宣言が延長されたことを受け、日本棋院と関西棋院は5月8日、第75期本因坊戦七番勝負(毎日新聞社主催)の第1局(12日、13日)と第2局(25日、26日)を延期すると発表した。9連覇を目指す本因坊文裕(井山裕太棋聖・本因坊・天元)と、本因坊戦は初の挑戦となる芝野虎丸二冠(名人・王座)との頂上決戦は、当初6月2日、3日に甲府市で行われるはずだった第3局を第1局として開幕する予定だという。

芝野チームが優勝! ゴールデンパンダ賞は六浦七段

 「囲碁ファン応援企画」としてスタートした日本トップ棋士によるスペシャルイベント「平成パンダ合戦~ゴールデンパンダは誰だ?~」(パンダネット主催)の後半戦が、5月7、8日に行われた。二連勝中の余正麒八段がさらに星を伸ばして四連勝とし、井山チームは早くも全滅。続いて広瀬優一四段が余の連勝を止め二連勝するも一力遼八段に敗れた。一力は二連勝して結局全員が舞台に登場することとなり、最終局は一力と芝野虎丸名人の決戦となった。激しい攻防のなか、一力が左下を捨てて鮮やかなフリカワリに。その後は一力の攻めと芝野のシノギという流れとなったが、見事にシノギきった芝野が中押し勝ちをおさめ、チームを優勝に導いた。また、ゴールデンパンダ(MVP)は、対井山裕太三冠戦を含めて四連勝を飾った六浦雄太七段に決まった。賞金は優勝チームに50万円、準優勝チームに25万円、第3位チームに15万円。ゴールデンパンダ賞には10万円が贈呈された。

囲碁ニュース [ 2020年5月7日 ]

井山、非公式の世界戦で準優勝

 中国の対局サイト「野狐囲碁」主催によるネット棋戦「第1回野狐人気争覇戦」(優勝賞金50万元=約800万円)決勝三番勝負の第3局が4月22日に打たれ、中国の童夢成八段が日本の井山裕太九段に黒番3目半勝ちを収め、非公式戦ながら世界一の座を勝ち取った。井山は惜しくも準優勝となった。同棋戦は32名による変則トーナメント戦で、同サイトのランキングが下位の棋士ほど対局数が多い。井山は1回戦からの参加で、決勝戦までに世界戦優勝経験者3名を含む7名の中国トップ棋士と対戦し8連勝(準決勝は三番勝負)。優勝は逃したものの存在感を示した。童は「井山さんは乱戦のなかで勝ちをつかみ取るタイプ。できるだけ相手のペースにならないように努力しました」と語り、「2局目は逆転できると思っていませんでしたので、幸運でした。今日の碁は割とよく打てた」と振り返った。勉強のつもりで参加したという井山は「強い相手ばかりの大会で決勝まで勝ち上がり自信になった。第三局は時間を使わされる展開になり…残念ですが、今の自分なりに精いっぱいやった結果ですので、受け止めて次につなげたい」と語った。

一力、ベスト4ならず

 第4回夢百合杯世界オープン戦(中国囲棋協会、中国棋院主催)の準々決勝が、予定されていた3月から延期され、4月27日に行われた。日本勢で唯一人ベスト8入りを果たしていた一力遼八段と中国の謝科八段の一戦のみ、ネットでの対局だった。「世界戦優勝」を常に目標に掲げる一力だが、黒番中押し負けとなり、準決勝に駒を進めることはかなわなかった。「序盤に悪くして大変な碁になりました。がんばって難しい形勢にしたと思ったのですが」と無念のコメントを残した。

「平成パンダ合戦」開幕!

 パンダネットで日本トップ棋士による夢の競演企画がスタート。ゴールデンウイークのスペシャルイベント「平成パンダ合戦からゴールデンパンダは誰だ?~」が5月3、4日に行われ、7、8日に引き継がれる。
井山裕太棋聖、村川大介十段、伊田篤史八段、鈴木伸二七段、謝依旻六段
一力遼八段、許家元八段、余正麒八段、本木克弥八段、藤沢里菜女流立葵杯
芝野虎丸名人、六浦雄太七段、大西竜平五段、広瀬優一四段、上野愛咲美女流本因坊
という豪華な15名による5名1チームの団体戦で、農心杯方式で争い、「パンダネット」のシステムを使ってライブ中継された。
 初戦は、伊田VS許。勝者の許が次局で六浦と対戦。勝者の六浦は、続いて謝、藤沢にも勝ち連勝を続けた。ここでチーム三番手に何と井山が登場。連勝を止めるかと思われたが、六浦は劇的な一戦を制して4連勝とした。六浦の連勝を止めたのは余だった。余は鈴木にも勝利して、2日目が終了した。また、対局の解説はYouTubeチャンネルで星合志保二段、柳沢理志五段が交代で務め、ここに余や下島陽平八段らが電話で参加するなどしてファンを楽しませた。2日間を終え、井山チームは村川の1人のみと苦しい状況に。一力チームは一力、余、本木の3名、芝野チームは芝野、大西、広瀬、上野の4名を残している。第8戦は、5月7日10時に開始される。

囲碁ニュース [ 2020年4月27日 ]

ネット、オンラインで活動

 新型コロナウイルスの影響により自粛で多くの囲碁イベントや碁会所が中止、休業を余儀なくされている。さらに緊急事態宣言の発令により日本棋院でもプロの公式戦が延期になっている。
 そんな中、ネットを使用した囲碁イベントが増加している。プロ棋士の対局や指導碁、ユーチューブによる棋士たちの動画投稿と活発に活動しているプロ棋士は多いが、この活動はアマチュアでも活発になっている。
 囲碁大会が中止になったことにより、腕を競い合うのみならず大会によって交流してきたトップアマたちが独自にネットでリーグ戦を開始し、ツイッター等のSNSで情報を公開するなど注目を集めている。また、普段は直接対面で打つことができない日本全国の愛好家たちがそれぞれ声をかけてネットやオンラインで繋がっている。碁会所もオンライン碁会所を行うなどして、店舗営業は行えないもののネットを通して常連のお客さんとのコミュニケーションを取っているところも出てきている。今回を機に今後も営業方法にオンラインを加えるところも出てきているようである。
 このようにネットを利用することによって外出自粛を乗り切ろうとする動きは多くなっているものの、やはり対面による対局ができないという辛さや不満の声も聞こえてくる。新型コロナウイルスによる外出自粛はいつまで続くのであろうか。現状を乗り切り、これまでのように碁盤を挟んで愛好者が楽しく向かいあう日が一日でも早く訪れることを祈るばかりである。

囲碁ニュース [ 2020年4月22日 ]

「ペア碁ワールドカップ2020」延期決定

 プロ棋戦の延期が続くなか、日本ペア碁協会、世界ペア碁協会、ペア碁ワールドカップ2020ジャパン大会実行委員会は、4月10日、「ペア碁ワールドカップ2020ジャパン」の延期を発表した。新型コロナウイルスの感染状況と新型コロナウイルス感染症対策本部で示された方針などを鑑みた決定。2020年7月2日(木)~6日(月)に東京都渋谷区と静岡県熱海市での開催予定だったが、2021年6月~7月頃を目途に延期され、新たな開催日程などの詳細は、決定次第、日本ペア碁協会のホームページなどで告知される。新型コロナウイルスの終息と本大会の目的でもある「ペア碁で世界平和を叶える」時の実現が待たれる。

非公式の世界戦、井山敗れ1勝1敗に

 非公式戦ながら、井山裕太棋聖の優勝がかかる世界戦決勝三番勝負に注目が集まっている。中国の対局サイト「野狐囲碁」のランキング32位までの棋士が参加するネット棋戦「第1回野狐人気争覇戦」(優勝賞金50万元=約800万円)の決勝三番勝負の第2局が、予定されていた2月12日から延期され、4月14日に打たれた。同サイトランキングが30位の井山は1回戦から参戦して8連勝し、中国の童夢成八段(23)との決勝三番勝負に進出。1局目を半目勝ちで制して9連勝としていた。第2局は、井山が大阪、童が北京からネットで対局。中盤まで井山のペースでリードを奪っていたが、ヨセで逆転を許して惜しくも半目負けとなった。最終局となる第3局は、22日に打たれる。

囲碁ニュース [ 2020年4月14日 ]

緊急事態宣言を受け、各棋戦、挑戦手合が延期

 新型コロナウイルス特措法に基づく政府の緊急事態宣言が発令されたことを受け、日本棋院と関西棋院は、4月8日以降の対局を当面の間、延期・休止することを決めた。村川大介十段に、芝野虎丸名人・王座が挑戦する第58期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)も、4月16日に予定されていた第3局、ならびに第4局、第5局が延期されることとなった。実施時の日時、対局地については、現在は未定。今後の情勢を鑑み、主催の産経新聞社、日本棋院、関西棋院にて、協議するという。また、5月14~16日に予定されていた第11回おかげ杯囲碁トーナメント戦(株式会社濱田総業協賛)の延期も決まった。第68回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦(日本放送協会主催)の対局収録も休止となった。
 棋士たちの間では、井山裕太三冠の呼びかけによりネット上での研究会が開かれたり、若手トップ棋士15名による「平成生まれ 世代別対抗戦」と題された団体戦を開催するなど、研鑽とファンサービスのための企画が精力的に展開されている。

囲碁ニュース [ 2020年3月31日 ]

アマチュア初、栗田佳樹さんが棋聖Cリーグに参戦

 昨年、アマチュアの「ネット棋聖戦」で二連覇を飾った栗田佳樹さんが、第45期棋聖戦(読売新聞社主催)のCリーグ入りを果たす快挙を達成した。
 「ネット棋聖戦」の上位4名が、棋聖戦FTへの出場資格を獲得できるシステムは、第40期棋聖戦からスタートした。以来、アマチュア勢は2回戦の壁を突破できず、昨年の第44期で杉田俊太朗さんが3回戦に勝って準決勝に進んだのが最高の戦績だった。
 栗田さんは「昨年は1回戦で小山空也さん(四段)にボコボコに負けているのに、まさか今年こんなところまで来られるとは全く思っていませんでした」と話す。三回戦で元本因坊の趙善津九段に「奇跡が起きて」(栗田)半目勝ちしてから勢いに乗ったようだ。
 Cリーグは、3敗した時点で陥落が決まり次局は打てないが、逆に言えば負け続けても3局打つことができる。「自分の力がどこまで通用するか、ということより、強い人と打って勉強したいという気持ちが大きい」と話し、今年4月には東京理科大学の3年生となるため「就職したら、こういう棋戦にはなかなか出られないと思うので、貴重な機会です」と喜ぶ。そして、「勝敗は意識せず、一局一局楽しみ、少しでも自分の将来の役に立つような碁を打てれば」と抱負を語った。
 注目の初陣は、4月2日に行われる。一局目の対戦相手は望月研一八段だ。

囲碁ニュース [ 2020年3月30日 ]

イベント・大会、延期・中止相つぐ

 2月より新型コロナウイルスの影響により囲碁界でもイベントや大会の延期・中止が相ついでいる。日本棋院や関連の施設でも3月より営業を休止、院生研修も休みとなっている。プロの手合いでも通常の対局室のみでなく、席を離し、階をわけるなど普段と違った様子となっている。ワールド碁チャンピオンシップ等の国際戦は日程未定の延期、プロペア碁戦やタイトル戦等、対局自体は行われたものの大盤解説会は中止となった。
 アマチュア大会に関しても2月末のジャンボ囲碁団体戦でマスク着用、アルコール消毒液設置という中で行われたが3月に入っては1日に行われたこどもチャンピオン戦の予選のみで全て延期・中止となっている。日本棋院を会場としたもののみならず宝酒造杯の各地区やジュニア本因坊戦の全国大会等も中止となっている。3月は大会やイベントが多く学生の大会やペア戦も中止となっている。全国大会では女流アマ選手権も予定されていたが、これら各大会に参加を予定していた方も中からは「残念でならない」という声も聞かれた。そんな中、こどもチャンピオン戦の全国大会のみが京都で行われたが、参加のこどもたちがマスクをつけてと異様な光景であった。
 大会等のイベントのみならず碁会所等の囲碁を打つ会場の営業が大変苦しくなっている。営業を自粛したりしなければならなくなり大きなダメージだという。これにより廃業に追い込まれるところは増えてくるのではと思われている。
 そんな中、ネットを使用した囲碁講座やイベントも行われるなど、新たな試みがはじまっている。
 コロナウイルスはいつまで続くのだろうか。この影響により囲碁界も苦しくなっているが、なんとか乗り越えて欲しい。早い終息を心から願うばかりである。

囲碁ニュース [ 2020年3月27日 ]

井山、三度目のNHK杯優勝

 3月22日、第67回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦(日本放送協会主催)の決勝戦が放映された。決勝戦に勝ち上がったのは、一力遼NHK杯選手権者と昨年準優勝の井山裕太三冠。二年連続の決勝戦同一カードは、NHK杯史上初で、両者の安定した強さを物語っている。注目の一戦は、序盤の左上の攻防で井山がポイントをあげると、その後も緩まず、一力に立て直す隙を与えない展開に。一力が無念の投了を告げるところとなった。井山は「一力さんは早碁の成績も抜群なので、今回はチャンレンジャーの気持ちで臨みました。決勝戦は自分らしく戦え、満足しています。4年連続でこの(決勝戦の)舞台で戦えていること自体が自分にとっては出来過ぎ。来期も一局一局精一杯打ち、少しでも大会を盛り上げられるようにベストを尽くしたいと思います」と優勝の喜びと抱負を語った。一力は「序盤で誤算があって、かなり内容的にまずい碁になってしまったので、悔いが残り、視聴者の方に申し訳ないという気持ちはあります」と振り返り、「来期は、一からのスタートになりますので、内容のいい碁を視聴者の皆さんにお見せできるように、またがんばりたいと思います」と抱負を語った。

囲碁ニュース [ 2020年3月4日 ]

奥田あや四段・村川大介十段ペアが優勝

 「プロ棋士ペア碁選手権2020」(公益財団法人日本ペア碁協会主催)の準決勝戦、決勝戦が、3月1日に東京都千代田区の日本棋院で行われた。新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、大盤解説会と公開対局は残念ながら中止されたが、大盤解説などがネット上でライブ中継され(現在も配信中)、数々のドラマが生まれる熱い一日となった。決勝に勝ち上がったのは、鈴木歩女流棋聖・余正麒八段ペアと奥田あや四段・村川大介十段ペア。鈴木は優勝経験もあり、決勝進出は7回目。棋士の間でも「ペア碁も強い」と定評がある。ところが余は「ペア碁に勝ったことがない」という大のペア碁苦手棋士。そこで今回は、余が、親しい林漢傑八段(鈴木の夫)宅に泊まり込んで、ペア碁の練習をしたという。決勝戦の模様を奥田に振り返ってもらうと「相手ペアがとにかく強くて、序盤から苦しい展開になり、全然ダメ、勝つのは大変と思いました。ただ、悪いなりに粘り強く冷静に打ち、チャンスがやってきて、運よく形にできました」とのこと。大会を通じては「全局とも、いつ負けてもおかしくない碁。特に2局目の向井千瑛五段・小林覚九段ペア碁との一戦は、相手ペアが投了した時点で、相手が勝つ手があったんです。村川先生だけが気付かれていて、局後に示されて三人で悲鳴をあげました」。勝因は、「ペアがいつも落ち着いていたので、いつもより冷静に打てたこと」。そして、「夏の世界戦が実現すれば、日本代表としてがんばりたい。世界の強いペアと対戦できるのはとても楽しみです」と語った。

囲碁ニュース [ 2020年2月25日 ]

ジャンボ大会 バトリアヌス帝国連覇

会場の様子

 2月23日、東京市ヶ谷の日本棋院において1チーム15名の第49回ジャンボ囲碁団体戦月組がおこなわれた。新型ウイルスの影響で辞退チームもあり開催自体がどうなるのかという中で34ものチームが集まった。参加者にマスクが配られ、アルコール消毒液が会場に設置されるなどこれまでの囲碁大会にない異様な風景となった。さらに持ち時間を通常の40分から30分に減らし時間を短縮するなどの措置も見られた。
 そんな中、1回戦から優勝候補同士が早くも激突。アマ名人本因坊の大関稔さんをはじめ20代後半から30代の元院生を中心とする大熊義塾と元アマ本因坊の瀧澤雄太さんをようする多岐技会、現役学生のトップクラスを集めたバトリアヌス帝国と数々のアマタイトルを獲得した平岡聡さんなど40代から50代の強豪を中心とした団碁汁特盛が対戦し、それぞれ若手チームが勝利を収めた。
 今回は大熊義塾、バトリアヌス帝国、バトリアンチ帝国、アマ竜星戦優勝の森川舜弐さん、学生トップの星合真吾さん、川口飛翔さんをようする天野おじさんファンクラブといった比較的若手のチームの活躍が目立った。対して団碁汁、多岐技会、新宿囲碁センターといったベテラン名門チームは勝ち星をなかなか伸ばせなかった。
 決勝は大熊義塾とバトリアヌス帝国で行われ9-6でバトリアヌス帝国が大熊義塾を降し二連覇を果たした。
 Aクラス16チームの他にBクラスも18チームで行われ、アマ強豪の永代和盛さん率いる永代塾囲碁サロンが優勝した。

囲碁ニュース [ 2020年2月18日 ]

新棋戦、カマチ杯が開幕

 女流の新棋戦「博多・カマチ杯 女流オープン戦」(医療法人社団埼玉巨樹の会協賛)が開幕し、本戦1回戦、2回戦が2月15、16日に東京都千代田区の日本棋院で行われた。本戦は、シードの女流タイトルホルダー、ランキング上位棋士、ワイルドカード棋士がシードされ、ここに予選から勝ち上がった棋士が加わった総勢16名によるトーナメント戦。ワイルドカードで招かれた中華台北の黒嘉嘉七段の参加も大きな注目を集めた。対局前日、「お姉さんのように慕っている謝さん、最近仲良くしている上野さんもいて安心感があります。ベスト4に入るのが目標です」と語っていた黒七段は、惜しくも2回戦で牛栄子二段に半目敗れ、「負けたのは残念ですが、この大会に参加できてうれしい」と話した。ベスト4には、上野愛咲美女流本因坊、藤沢里菜女流立葵杯、向井千瑛五段、牛栄子二段が勝ち上がった。準決勝は4月13日、決勝戦と3位決定戦は14日に福岡県福岡市の「ヒルトン福岡シーホーク」で行われる。

囲碁ニュース [ 2020年2月12日 ]

鈴木、女流棋聖位を奪取

 上野愛咲美女流棋聖が1勝を返し、1勝1敗で迎えた第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)の第3局が、2月10日、東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。結果は285手まで、鈴木歩七段が黒番3目半勝ちを収め、初の女流棋聖位を獲得した。序盤、黒番の鈴木が左上で戦いを仕掛け、やや打ち過ぎの上野の手を的確にとがめてペースを握った。中盤までは黒好調だったが、上野が鋭い勝負手から黒を分断すると難解な局面に。中央の黒を攻めながら巻き返し、ヨセに入るころには「半目勝負」の声も聞かれる接戦となった。その後、上野に逸機があったか、難解なヨセを鈴木が制してゴールインした。
 鈴木自身は13年ぶりのタイトル獲得となる。若い上野と藤沢里菜女流三冠の「二強時代」に割って入り、実力者としての存在感を見せた。「まさか上野さんに勝てるとは思っていませんでした。無欲で戦ったのがよかったのかもしれません」と喜び、また、夫の林漢傑八段への感謝の言葉も忘れず、「(育児など)生活環境が変わったことで無心に打てるようになったのかもしれません」と謙虚なコメントを続けた。最後に「タイトルを取ったこともあり、これからも恥ずかしくない碁を打てるように精進していきたいです」と笑顔で抱負を語った。

日本棋院初、親子四代棋士誕生

 張栩九段、泉美六段夫妻の長女、心澄(こすみ)さんが、2月8日、女流特別採用試験をトップの成績で終了して入段が内定し、故木谷實九段からの親子4代棋士(故木谷九段→故禮子七段→泉美六段→心澄さん)が日本棋院史上初めて誕生することになった。祖母、母はそれぞれタイトル10を獲得して女流囲碁界のトップに立った。さらに祖父、小林光一名誉三冠、父、張栩九段も第一人者として囲碁界に君臨した。心澄さんの活躍に期待が集まらないはずはないが、温かく見守っていきたい。対局時とは全く違い頬が緩みっぱなしの父と祖父に挟まれて記者会見に臨んだ心済さんは、「(プロになれることは)本当に嬉しいです。でも、まだまだ弱いので、これから一生懸命がんばりたいです」と泉美六段似の笑顔も見せながら、はきはきインタビューに応えていた。

囲碁ニュース [ 2020年1月31日 ]

東日本OB 慶應が3連覇

 1月19日、東京市ヶ谷の日本棋院において第30回東日本OBOG囲碁大会が行われ全40チームが出身校のために競った。Aブロック(16チーム)とBブロック(18チーム)は13人、Cブロック(6チーム)は5人の団体戦である。
 Aブロックでは1回戦で早稲田大学と慶應義塾大学が対戦した。早稲田大学は現役の関東学生リーグではここしばらく最強といってよく、慶應義塾大学もそれと争っている。現役でも関東トップをめぐって争った両チーム、早稲田は世界アマ日本代表経験のある坂本修作さんや現役時多くの学生タイトルを獲得した加畑陽一さんと各世代の代表が、慶應は主将に学生王座経験のある丹羽準也さんなど二十代、三十代を中心にベテランが後方を固める布陣。この早慶戦を慶應が7-6で制した。
 慶應はその後この勢いに乗り二桁の勝ち星を上げAブロック優勝となり3連覇を果たした。3連覇の達成は早稲田大学、中央大学に次ぐ3チーム目で自身としては初である。2位が中央大学、3位が横浜国立大学、4位が東京大学となった。
 Bブロックは成績上位が翌年Aブロックに参加できる。今回優勝を果たしたのが法政大学である。法政大学の主将は学生本因坊経験のある若手の神谷祐樹さんであるが、幾度もアマチュア日本一に輝いたことがある中園清三さんが副将となった。「そろそろ若い人に主将をやってもらわないと」と中園さんは語られた。
 5人制のCブロックは早稲田大学理工学部が優勝となった。

囲碁ニュース [ 2020年1月28日 ]

芝野、二年連続惜敗

 第8回CCTV賀歳杯中日韓新春囲碁争覇戦(CCTV、中国囲棋協会主催)が1月20日から22日にかけて中国の成都市で行われた。この棋戦は、中国のCCTVから日本、中国、韓国の代表が招待され、3名による変則トーナメント戦が行われる。非公式戦だった第5回までに、井山裕太九段や村川大介九段が二位になったことがあるが、日本勢の優勝はまだない。中国代表は柯潔九段、韓国代表は朴廷桓九段が、いずれも公式戦となった第6回から連続出場。日本からは第6回には一力遼八段が出場し、第7回の今年は芝野虎丸九段が出場した。
 抽選の結果、1回戦は柯と朴が戦い、敗れた柯と芝野が2回戦で戦った。黒番の芝野は、序盤は巧みに打ち回し、下辺、上辺、右辺とポイントを重ねていった。だが、柯の挑発気味の一手が芝野の疑問手を誘い、形勢は不明に。その後も芝野にチャンスは訪れるもこれを逃して柯に押し切られたようだ。1回戦の勝者、朴と、2回戦の勝者、柯による決勝戦は、22日に打たれ、序盤で優勢を築いた朴が柯の追撃を冷静にかわして3年連続の優勝を決めた。芝野は「相手が強いのでこの結果も仕方ない。一局しか打てなかったのは残念ですが、いい経験になりました」と話した。

上野、パンチを繰り出し1勝を返す

 上野愛咲美女流棋聖に、鈴木歩七段が先勝して迎えた、第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)の第2局が、1月27日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。序盤、まず、左下で黒番の鈴木の高い両ガカリから両者の研究がぶつかり合った。上野は難解定石を黒有利と見て避け、簡明な進行を選択し互角に分かれる。続いて右上の折衝では読みがぶつかり合った。一時は鈴木の読みが勝り、上野の石を仕留めて優勢を築いたかに思われたが、一手の打ち過ぎをすかさず上野がとらえて、重いパンチが入り、黒ツブレといってよい結末に。その後、勝機を求めて打ち進めたが、序盤の損があまりにも大きく144手まで、上野の白番中押し勝ち。鈴木には悔やまれる一手と一局となった。決戦となる第3局は、2月10日、第2局と同じ「竜星スタジオ」にて行われる。

井山、世界一まであと一局

 非公式戦ながら、井山裕太三冠が「世界一」まで、あと一勝に迫っている。中国の対局サイト「野狐囲碁」が、野狐囲碁ランキング32位までの棋士が参加するネット棋戦、優勝賞金は50万元(約800万円)という「第1回野狐人気争覇戦」を開催。ランキング30位の井山が参戦し、中国の強豪を6名下してベスト4入りし、準決勝三番勝負では井山が幼少時からライバルと意識している陳耀燁九段に二連勝して決勝に進んだ。1月16日、決勝第1局が打たれ、童夢成八段に接戦の末白番半目勝ちを収め、優勝に王手をかけた。第2局は2月12日に行われる予定だという。

囲碁ニュース [ 2020年1月21日 ]

女流棋聖戦・開幕戦は鈴木が勝利

 三連覇を期す上野愛咲美女流棋聖に、鈴木歩七段が挑戦する第23期ドコモ杯女流棋聖戦挑戦手合三番勝負(株式会社NTTドコモ協賛)が開幕。第1局が1月16日、神奈川県平塚市の「ホテルサンライフガーデン」にて行われ、鈴木が白番3目半勝ちを収めた。昨年、女流本因坊位も奪取して二冠となった上野は、一般棋戦の竜星戦で準優勝という快挙も見せ、女流年間最多勝も新記録を達成し、まさに日の出の勢い。対する鈴木は、「まだまだ若手に負けていられない。またタイトル戦に出たい」と語っていた。対上野戦は2戦2敗で、いずれもタイトル戦の挑戦者決定戦という大一番で負かされているが、苦手意識があるかと思いきや、挑戦者に名乗りをあげて「何しろ愛咲美ちゃんと打てるのが楽しみ」とのコメントだった。上野の力の強さはもちろん、鈴木の読みの速さと正確さも定評がある。期待どおりの目の離せない戦いの碁となった。左下から左辺にかけての攻防では、上野が打った「時間つなぎ」に対して「手を抜ける」と素早く判断した鈴木が要所に連打し一本取る。その後上野も本領の力を発揮して挽回したが、右下の攻防で鈴木の判断力が上回り、再びポイントを上げるとそのまま逃げ切った。上野は「自分らしい碁を打ちたい」、鈴木は「ヨセ負けないようにしたい」と、それぞれ次局への抱負を語った。第2局は1月27日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で打たれる。

囲碁ニュース [ 2020年1月7日 ]

全日本大学選手権 立命館V

 12月23日から26日の四日間、東京市ヶ谷の日本棋院において全日本大学囲碁選手権が行われた。全国各ブロックより8つの大学が集まった。
 優勝の最有力は関東の早稲田大学と見られ対抗馬として関西の立命館大学が挙げられていた。下馬評では早稲田の層が厚いとされ6回戦終了まで早稲田が全てを5-0で勝利した。立命館も接戦ながら6回戦全てを勝利して早稲田との最終戦に臨むことになった。
 早稲田のメンバーは主将の昨年度の学生十傑優勝の津田裕生さんをはじめ、今年度の学生最強位である星合真吾さん、学生王座を優勝したばかりの石田太郎さんなど磐石の布陣。立命館は学生タイトルで関東勢と激戦を演じていた世代とは代替わりをし、一線級で戦っていたメンバーがいなくなり戦力ダウンと言われていた。
 メンバー的に早稲田が全て5-0の完全優勝をするのではと思われる中おこなわれた最終戦、副将戦、四将戦と早稲田の星合さん、石田さんが制し早稲田が優勝に王手をかけた。このまま早稲田が優勝すると思われたが、主将戦を立命館の西村遼太郎さんが半目勝ちすると流れが変わった。三将戦を2目半勝ちし2-2となり、五将戦を立命館の平松さんが1目半勝ちとなり、大接戦を立命館が制し2年ぶり8回目の優勝となった。
 どの日も接戦となった立命館大学はチームワークの良さを発揮した。一方の早稲田大学は個人戦では2人の優勝者を出したものの悔しい結果となった。

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