中国囲碁ニュース

中国の著名な棋戦情報をお伝えします。
中国からの囲碁ニュースを皆様にお伝えします。

棋声人語 [ 2019年3月29日 ]

陳耀燁が天府杯で優勝

 中国が創立した新しい世界棋戦――天府杯の準決勝戦と決勝戦の三番勝負は2018年12月21日から26日まで、四川省成都市天府新区で行われた。これは2018年の最後の世界チャンピオンで、そして、準決勝戦はまた中韓棋士の対決になった。韓国棋士は、最も勢いのある朴廷恒九段(25歳)、申眞諝九段(18歳)。二人は韓国のランキングトップツーの選手である。対する中国は、陳耀燁九段(29歳)と江維傑九段(27歳)。韓国棋士より年齢は上、かつ中国でのランキングは十位前後である。

 だが、今回新棋戦の幸運は中国棋士にあった。準決勝戦では陳九段はライバルの朴九段に勝ち、これで、朴九段に対し、三年で七連勝をしたことになる。申九段は形勢が大きく遅れたが、逆に攻撃して、かろうじて江九段との試合を逆転した。そして、決勝戦の第一、二局では、陳九段と申九段それぞれ白番で一局ずつ勝利した。黒のコミが7目半の場合では、白の勝率が高いゆえ、決勝戦のニギリがとりわけ肝心になってくる。結果、初めて世界棋戦の決勝戦に進出した申眞諝九段が白をとった。

 陳耀燁九段からすると、相手は自分より11歳も年下で、連続で作戦を練るため、体力の負担もある。加えて決勝戦では黒番となった。このような不利な状況ではあったが、陳九段は自分の経験を活かし、劣勢でも辛抱強く耐えた。局面を長々と伸ばして、最後には厚みの優勢を発揮し、一気に白を潰して見事優勝した。

 試合後、そろそろ30歳になる陳耀燁九段は「人工知能「絶芸」に感謝したい。そのおかげで、私の棋力はまだ伸びた。私のピークはまだ到来していない」と気迫に満ちている発言をした。この発言もこの時代では、先輩棋士の「逆成長」と低年齢化の風潮との不屈な抗争を証明している。

図1:決勝戦現場(写真提供:囲碁天地)
図2:決勝戦の名場面。この時、白は優勢を占めている。左上のA位のケイマで黒の三子を取れば、優勢が確定した。しかし、若い申九段は右下で黒と激戦を展開し、右下の黒の隅を貫いた。黒87が曲がった時、普通白はA位で収めるのだが、申九段は巧みな一手を打った。白88のサガリ、約四目のキカシを取り、さすがに大きいが、得があれば損もある。B位に対して、実戦では黒のC、D、Eは全部絶対の先手で、外側が全部厚くなったうえに、重要なコウ立ても積もった。本局では、陳九段は混乱な局面で強引にコウを作って、右下の貯まったコウ立てで勝利を収めた。

(記事:楊爍)

棋声人語 [ 2019年3月28日 ]

女流名人戦でダークホースが遭遇

 中国女流名人戦は多難な棋戦である。1989年(平成元年)に北京で創立されたが、三回開かれた後、中止になってしまった。2001年(平成13年)、済南で再開されたが、この時も三回開催されただけであった。2010年、江蘇姜堰が再び女流名人戦を主催するようになったが、二回ほど開催したのち、三国女子トーナメントのスポンサーに変わったため、女子名人戦はまた中止になった。

 2018年11月の末、人民日報、人民ネットが推進役で、四川南充の阆中古城が出資する阆中古城杯中国囲碁名人戦がもう一度、角笛を響かせる。これで女流名人戦は、中国での四回目の復活である。試合が始まったら、番狂わせが次々と起こった。女流の第一人者である於之塋六段(21歳)は半目で王爽三段(23歳、当時)に負け、建橋杯優勝者の王晨星五段は、プロになったばかりの儲可児初段(16歳)に負けてしまった。8強戦では、ベテランの芮廼偉九段(55歳)が汪雨博二段(22歳)に負け、これにより中国女子囲碁の「鉄三角」は全員敗退した。

 2019年1月8日、準決勝戦は北京の人民ネットのスタジオで行われた。ダークホース同士の戦いでは、汪雨博二段の調子が悪く、2018年女子個人戦の優勝者、王爽四段に完敗した。一方、中国棋界に熱く期待された新鋭の周泓余四段(16歳)が初めて棋戦の準決勝戦に進出したが、プレッシャーが大きすぎたせいかいつもと違い、大差で陳一鳴三段(26歳)に負けた。

 陳一鳴三段も王爽四段も中国女子囲碁で最も注目されている棋士というわけではない。どちらが優勝しても、彼女達の初の女流タイトル戦優勝になる。決勝戦の三番勝負は3月の末に四川省の南充市の阆中古城で開かれる予定である。

図1:陳一鳴三段、王爽四段
図2:スタジオで行われた対局

(記事 / 写真:楊爍)

棋声人語 [ 2019年3月27日 ]

韓国が春蘭杯の優勝・準優勝を獲得

 9ヶ月のとても長い時間が経過し、第12回春蘭杯世界囲碁選手権戦は2018年12月17、19日に浙江省寧波市奉化市で再開した。この段階に入ると、日本棋士はもういなくなり、五名の中国棋士と三名の韓国棋士の戦いになった。奉化は中華民国の時期の国民党総裁蒋中正(1887―1975)の故郷として知られている。奉化区にある晋朝に作られた仏教の古寺雪窦寺は、今でも参拝客が多く訪れる。そして今回の棋戦はちょうど雪窦山のもとで行われた。

 第12回春蘭杯の8強戦、準決勝戦はとてもドラマチックだった。2018年の後半以来、運が良くなかった韓国の朴廷桓九段(25歳)が中国の謝科六段に快勝した。一方で勢いの強い棋風で勇ましい中国の辜梓豪九段(20歳)は13歳も年上の韓国の朴永訓九段(33歳)に負けてしまった。それから、中国の柯潔九段(21歳)も党毅飛九段(24歳)も最も僅かな差――半目で危うくも金志錫九段(29歳)、陳耀燁九段(29歳)に勝った。だが、準決勝戦になると、半目で勝利した二人の中国棋士はその運気を失った。まるで「半目の神」が向こうに移ったように、柯九段も党九段も明らかに優勢を占めていた状況で、後半に致命的なミスを犯した。二人の朴九段は中国ルールで1/4目、3/4目の最少差で勝ってしまった。二人の韓国棋士の結果を合わせたら、やっと一目になる。「一目の重さが千キロもある」と言えよう。

 この中では、ライバルだった柯潔九段に勝った朴廷桓九段が間違いなく一番喜んでいただろう。しかし、棋壇の「老将」朴永訓九段に拍手を捧げなければならない。2016年から、30すぎの彼は奇跡的に毎年世界棋戦の決勝戦に入ることができた。人々を驚かせるだけでなく、「今はほんとうに低年齢化の時代だろうか」とも疑わせる。

図1:決勝戦で合流する二人の韓国棋士が対局場へ向かう。(写真提供:sina)
図2:準決勝戦では党毅飛九段が白番で朴永訓九段と対戦。前半では白がリードして、観戦の棋士でもAIでも白の圧勝だと思っていた。だが、優勢の中で党九段が朴九段の粘り強いヨセの実力を見逃した。黒179が白の最後の弱点を探る時、白180、184での連続のぬるい手で、黒181に先に1子を取られた。また185位に打たれると、黒がA位のキカシが残されて、形勢が逆転した。

(記事:楊爍)

棋声人語 [ 2019年3月4日 ]

江蘇チームが甲級リーグ戦で男女制覇

 中国女子囲碁甲級リーグ戦はスポンサーの中信置業公司によって命名された。2018年に上海、浙江、河南、広東、江蘇、湖北、河北、安徽、福建からなる10チームが3月から11月にかけて、18ラウンドにも及ぶ試合を経て、各チームの選手は他のチームの選手と二度対局をする。今回の棋戦のテーマは「貧困支援」で、18ラウンド中10ラウンドは貴州省毕節市、湖南省平江県、黒龍江省漠河市、山西省五台県など中国政府が認定した「貧困県」で行われた。また、試合の際、中信置業公司も当地に「貧困支援基金」を寄付した。

 2018年11月26日から27日にかけて第6回中国女子囲碁甲級リーグの最後の2ラウンドが雲南省昆明市で開催され、かもめが飛んでいる滇池のほとりで閉幕した。於之塋六段(21歳)、王晨星五段(27歳)、王祥雲三段(29歳)の江蘇チームは最後の2ラウンドの結果を待たずに優勝を決めた。17ラウンドで広東チームと対戦したが、広東チームの鄭岩二段(34歳)は出産を終えたばかりであり、蔡碧涵四段(28歳)も妊娠8ヶ月であったため、この一局は諦めるしかなかった。これで、江蘇省の優勢がより大きくなり、順調に第6回女子リーグ優勝を果たした。

 新鋭棋士である陸敏全四段(19歳)、尹渠二段(16歳)とスター人気棋士の黒嘉嘉七段(24歳)からなる厦門チームは準優勝した。ベテランの芮廼偉九段(55歳)と唐奕三段(30歳)の上海チームは三位だった。洛陽チームと浙江チームは残念ながら降格してしまった。2019年から、中国女子囲碁甲級リーグは三台制になる。二台制で無敵である江蘇チームの覇業がまだ続くかがこれからの見所になるだろう。

図1:江蘇チームが閉会式で受賞。左から監督の丁波五段(47歳)、於之塋六段、王祥雲三段。王晨星五段は子供の世話のため、閉会式に参加しなかった。
図2:閉幕戦の間、家族ペア戦も開かれた。武宮正樹九段(67歳)・武宮陽光六段(41歳)の親子は、聶衛平九段(66歳)・孔令文七段(37歳)親子ペアと常昊九段(41歳)・張璇八段(50歳)夫婦ペアに勝ち優勝した。
図3:武宮正樹九段が黒嘉嘉七段と高星四段(22歳)の対局を撮影する。
図4:日本棋院副理事長小林覚九段(59歳)が招かれて雲南のファンに指導碁している様子。

(記事:楊爍 / 写真提供:囲碁天地)

棋声人語 [ 2019年3月3日 ]

辜梓豪の不思議な幸運

 第14回威孚房開杯中国棋王争覇戦は2018年10月13日に北京で開幕した。2ラウンドの試合を経て、8名の棋士が突破し、12月3日から5日まで、江蘇省無錫市で決勝戦を行った。この棋戦の創立者沈森龍(1949年―2018年)がなくなった今、威孚房開杯がまだ続いているのは、中国囲碁界にとって大変貴重なことである。

 中国では、30歳を超えた棋士は「老将」と言われ、試合も少しずつ減っていく。威孚房開杯は彼らにとって数少ない大切な試合である。今回の試合では、劉星七段(34歳)と孟泰齡六段(31歳)が2000年生まれの新鋭棋士である謝科六段(18歳)と丁浩五段(18歳)に勝ち、「年はとっても意気はさかんである」という精神を示し、共に8強に入った。最近ではとても珍しい出来事である。

 だが、劉星七段は8強戦でもう一人の若手棋士許嘉陽七段(18歳)に負けてしまい、孟泰齡六段(31歳)も辜梓豪九段(20歳)に逆転された。辜九段は許七段に勝ち、決勝戦の相手は廖元赫七段(18歳)となった。状況はやはり変わらず、試合は若者の優勝争いとなった。

 廖七段は試合の半月前に新鋭戦の決勝戦にも入った。だが、優勢を握っていた状況で陳梓健七段(18歳)に負け、優勝を逃した。今回も意外なことに、二度目で決勝戦に入った廖七段はより大きい優勢を取ったにもかかわらず、より大きいミスを犯してしまった。辜九段は感嘆せずにはいられない幸運で逆転勝利した。2018年で阿含・桐山杯に次いで、第2冠を獲得した。

図1:決勝戦現場。(写真提供:sinaサイト)
図2:決勝戦は廖七段が黒番で辜九段と対戦する。この段階では、黒は必勝の形勢だった。白174の時、黒175は177でこたえればいいのに、実戦ではまるで何かに取り憑かれたかのように、2線下へ打った。白176のワリコミの後、黒は両方を同時に対処できなくなってしまった。

(記事 / 楊爍)

棋声人語 [ 2019年3月2日 ]

檀啸が衢州爛柯杯で初優勝

 

 中国で行われる世界棋戦の多くは二年に一度開催されるが、国内の棋戦で二年に一度開催されるのは衢州爛柯杯だけである。衢州爛柯杯の優勝賞金は棋聖戦の次に高い50万元(約800万円)である。2018年から32人のみの参加になってしまったが、参加棋士全員がトップ棋士である。試合を主催する衢州市も32名の棋士を地元に招き、当地で対局する。これは中国の棋戦では初めてのことである。

第7回衢州爛柯杯は二段階に分けられている。5月11日と12日に32名の棋士が2ラウンドの試合で8強を決める。そして、11月29日から12月1日にかけて、その8強が再び衢州に集まり、三日間に渡る3ラウンドの試合で優勝者を決める。

第6回衢州爛柯杯の準優勝柯潔九段(21歳)はまたその実力を見せた。李欽誠九段(20歳)、江維傑九段(27歳)、廖元赫六段(17歳)、彭立尧六段(26歳)に連勝し、再度決勝戦に入った。だが、檀啸九段(25歳)は柯潔九段の誰にも止められないと思われていた勢いを止めた。2017年に春蘭杯世界選手権戦と倡棋杯中国囲碁選手権戦で優勝してから、活躍が目立たなくなった檀九段は2018年に父親になった。子供の母親はプロ棋士の賈罡璐二段(23歳)である。檀九段は前2ラウンドで童夢成六段(22歳)、辜梓豪九段(20歳)に勝ち、倡棋杯・名人戦の双冠王芈昱廷九段(22歳)、天元戦・棋聖戦双冠王連笑九段(24歳)と柯潔九段を順番に負かした。ちなみに、芈九段、連九段、柯潔九段は現在の中国ポイントランキングの前三者である。

中国国内の棋戦で優勝するのはどれだけ難しいかおわかりいただけただろう。

(記事:楊爍 / 写真提供:囲碁天地)

棋声人語 [ 2019年3月1日 ]

江蘇チームが甲級リーグ戦で男女制覇

 12月14日、2018年華爲手機杯中国囲碁甲級リーグ戦は26ラウンドに渡る長旅を経て、広東省深セン市で閉幕した。試合は中国科学技術会社華爲の本社で行われた。甲級リーグが華爲スマートフォンの冠名を得たのは2018年の中国囲碁界の大事件である。

 中国囲碁甲級リーグ戦は1999年に創立されて以来、2018年でちょうど20周年を迎える。そして、12月12日の第23ラウンドを終えると、結果が明らかになった。ランキング一位の江蘇チームの主将?昱廷九段(22歳)は、ランキング三位の杭州チームの主将朴廷桓九段(25歳)に負けてしまったが、童夢成六段(22歳)、黄雲嵩六段(21歳)、趙晨宇六段(19歳)の必死の努力が実り、李欽誠九段(20歳)、謝科六段(18歳)、連笑九段(24歳)の三大強敵を負かし、最終ラウンドの前に優勝を決めた。これで、江蘇チームはリーグ戦で男女制覇の偉業を果たし、2018年最大の勝者になった。

 準優勝は豪華メンバーが揃った厦門チームである。この結果を主将の柯潔九段はとても残念に思った。閉幕式で、柯九段は優秀主将、人気賞の二つの賞を獲得した。しかし、MVPの栄冠は芈昱廷九段に取られた。最多勝はこの一年で19勝を勝ち取った山東チームの超新星伊凌涛七段(18歳)である。彼は同時に新人賞を受賞した。

 中国囲碁甲級リーグ戦がリーグ形式で直接優勝者を決めるのは今年で最後となった。2019年から甲級リーグはレギュラーシーズンとポストシーズンの二段階に分けられる。また、参加するチームも16チームに増える。そして、今年唯一降格したチームはかつての王者李世石(33歳)が主将とする衢州チームである。

図1:江蘇チーム優勝記念撮影。左から黄雲嵩六段、趙晨宇六段、童夢成六段、芈昱廷九段、於之塋六段、コーチの丁波五段、チームリーダーの楊伊明。
図2:柯潔九段受賞。
図3:伊凌涛七段受賞。
図4:現場で囲碁の形をしているお菓子。

(記事 / 写真:楊爍)

棋声人語 [ 2019年2月4日 ]

連笑九段が棋聖になる

 

 近年、中国囲碁界の主なスポンサーは地元の文化、旅行の資源を宣伝しようとして、囲碁の試合を賛助し、注目を集めてきた。復活した中国囲碁棋聖戦がその一例である。洛陽白雲山の風景区がこの棋戦の費用を提供し、最終戦も河南省洛陽の白雲山で行われる予定である。白雲山までの道のりは遠く、洛陽市の高速鉄道の駅に着いてから、さらに三時間以上バスに乗らなければならない。棋士たちも囲碁普及の先駆として、このような旅の疲れは避けて通れない。

 2018年11月11、13、14日に第3回洛陽白雲山杯中国囲碁棋聖戦挑三番勝負が白雲山で幕を開けた。2017年11月15日の北京での棋戦についての記者会見からすでに一年も経った。この一年の間に連笑九段(24歳)は許嘉陽六段(19歳、同時)、陳耀燁九段(29歳)、范廷鈺九段(22歳)それに辜梓豪九段(20歳)に勝ち続けてきた。連笑九段が天元戦と名人戦の優勝者であるため、中国囲碁界の三つの挑戦制タイトルを収めることができるかどうかが棋界の話題になっている。

 連九段は10月に芈昱廷九段(22歳)に負け、名人のタイトルを失ったが、優勝賞金が80万元(約1260万円)の棋聖戦は、活躍が期待できるであろう。なぜなら、棋聖戦は2014年(平成26年)から2017年(平成29年)にかけて開催されなかったこともあり、タイトル所持者である周睿羊九段(27歳)がベストコンディションではないからだ。連九段は1局目で負けてしまったものの、残りの2局とも勝ち、2:1で周九段を負かし、挑戦に成功した。

 四年前の第2回棋聖戦では、連笑九段の周睿羊九段に対する挑戦は失敗に終わった。しかし、四年経った今、再度同じ舞台で同じ相手と戦い、勝利を収めることができた。この四年間の道のりは連九段の成長の道のりでもある。

(記事:楊爍 / 写真:sinaサイト)

棋声人語 [ 2019年2月1日 ]

00後陳梓健が新鋭戦で優勝

 中国囲碁新鋭戦は2017年(平成29年)に新しく創立された棋戦である。18歳以下の男子プロ棋士と20歳以下の女子プロ棋士を対象にした棋戦である。2017年には「呉清源杯」と命名されたが、名前の商標権などの問題があり、2018年にその名をスポンサーである「博思ソフト杯」に変えた。

 予選、本戦の前2ラウンドは2018年10月に北京で行われた。突破してきた8名の棋士は11月22日から24日にかけて福建省福州市に行き、博思ソフト社の社内で決勝戦を行った。8名の棋士の中では、廖元赫六段(17歳、当時)が最も注目されていた。参加条件に満たし、ランキングの順位が一番高い棋士である謝科が今回応募しなかった。

 8強戦と準決勝を終えると、廖六段は屠暁宇三段(15歳)、李維清五段(18歳)に勝ち、期待通り決勝戦に進出した。しかし、二ヶ月前に全国囲碁個人戦男子グループで優勝した陳梓健七段(18歳)も人に遅れをとらず、沈沛然五段(16歳)と胡暁二段(17歳)を負かした。今囲碁界に唯一の新鋭戦の優勝をかけた熱い戦いが繰り広げられた。決勝戦では陳七段が中押し勝ちし、「00後」として双冠王となり、12万元(約190万円)の賞金を得た。

 2000年代生まれの棋士たちの退場とともに、中国囲碁新鋭戦も2019年から新時代に入るだろう。数多くの同年代の強敵との競争から突破してきた陳梓健七段はたしかに幸運である。

図1:決勝戦の場面/figcaption>
図2:陳梓健七段

(記事 / 写真:楊爍)

バックナンバー