日本囲碁ニュース (碁聖戦)
日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
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囲碁ニュース [ 2026年8月25日 ]
井山、碁聖を死守
第51期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)挑戦手合五番勝負の第5局が、8月21日に大阪市の日本棋院関西総本部にて打たれ、井山裕太碁聖が挑戦者の佐田篤史七段に白番中押し勝ちを収めた。2度目の6連覇を果たした井山は、七大タイトル獲得総数を「64期」とし歴代一位の記録を塗り替えた。また、一つのタイトルを「12期」獲得したのは趙治勲名誉名人の持つ本因坊位「12期」と並ぶタイ記録となる。
本局は、黒番の佐田の実利、井山の模様という展開になった。左下のコウ争いから「判断が難しい局面が続いた」と両者は振り返る。中盤のあたりも、井山は「白が薄い部分がけっこうあり、そこをどう判断してよいかよく分からなった」という。その後、中央の白数子を捨てて弱い二つの石を連絡させたのが好判断だったようだ。手厚い白を背景に左上の黒の攻めに転じ、勝勢へと持っていった。佐田は「(今シリーズで)自分が実利で先行するのが初めてだった。元々個人的には一番好きな展開ではあるので、自分の土俵で戦えているようで楽しく打ってはいたのですが、中央をつながられたあたりでは、はっきり形勢は悪かった。少し苦しいかなと、そこで気がついたのですが……もうちょっと具体的にするのを早くしていかないと通用しないのかなと思いました」と本局の反省点を語り、「今シリーズは、自分が想像していた以上に注目していただいて、純粋に出会った競技が囲碁でよかったなぁということをかみしめながら打たせてもらっていたので、幸せなシリーズだったのですが……結果においては負けなので、自分なりに受け止めて、いろいろ課題もより具体的になってきたので、しっかり向き合っていけたらと思います」と前を向いた。敗れれば17年ぶりの無冠となっていた井山は「昨年一冠になったときから、もちろん(無冠の)可能性はあるのですが、本局は意識せずに臨めたかなと思います。ひとまず、なんとか一つ結果を出せて、非常にうれしく思います」と喜びを語った。
囲碁ニュース [ 2026年8月18日 ]
碁聖戦、最終局へ
井山裕太碁聖が一敗の後に二連勝して迎えた第51期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)挑戦手合五番勝負の第4局が、8月10日に大阪市の関西棋院で打たれた。シリーズの流れは連勝の井山に傾いていたが、挑戦手合を初めて経験する佐田篤史七段は「自分の心」を整えていたと語る。難戦を粘り抜き、黒番中押し勝ちを収め、決着は最終局に持ち越されることになった。本局も、井山が徹底した実利作戦を進め、佐田が模様を張る展開となった。井山は「流れは悪くないと思っていた」、佐田は「序盤から積極的に打っていたつもりだったのですが、判断に問題があり、形勢が苦しいことに気づいた」と中盤までを振り返る。AIの評価も白に傾いていた。その後、井山が右辺から中央の黒模様に侵入しシノギ勝負となる。佐田は「こちらから仕掛けて難しくしていく展開にせざるを得なかった。黒は薄い場所ばかりだったのですが、むりやりがんばって……」と謙虚に語ったが、両者見事な攻防の末、白は大石を生き、黒は下辺の白地に侵入するフリカワリ。ここから半目を争うヨセ勝負に突入した。最後は下辺の黒のハサミツケが勝着となったようだ。白の受け方が難しく、黒がリードを奪って井山を投了に追い込んだ。井山は「自分が思っていたよりは(形勢が)難しかった。今後の課題」と振り返り、最終局に向けて「とくにこれまでとは変わりません。まずはしっかりコンディションを整えたいと思います」、佐田は「第2局から第3局の間、第3局から本局の間、それぞれ、これまで味わったことのない気持ちを経験しています。自分のやるべきことをしっかり準備したい」とそれぞれ抱負を語った。井山は次局に敗れると無冠となる。佐田が勝って初戴冠を果たし歴史を変えるのか、強者・井山が踏み留まるのか。第5局は、8月21日に大阪市の日本棋院関西総本部にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年7月22日 ]
井山、碁聖防衛に王手
1勝1敗で迎えた第51期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)挑戦手合五番勝負の第3局が、7月21日、千代田区の日本棋院東京本院で打たれ、井山裕太碁聖が挑戦者の佐田篤史七段に黒番中押し勝ちを収めて6連覇(通算12期目)に王手をかけた。黒番の井山は、敗れた第1局同様、序盤から徹底した実利作戦で本局に臨んだ。さらに、左下から厳しく白に詰め寄り、下辺の白模様を荒らすと、右下の黒も逃げ出し、白に何も与えない打ち回しを見せた。井山は「下辺で治まったあたりは、まずまずだと思ったのですが、(右辺から逃げ出した石が)薄い感じになってしまい、対局中は読み切れていない部分もあった」と振り返る。だが、その言葉とは裏腹に、何度も手を抜き大場へ向かいながらポイントを積み上げ、右下と中央の折衝で差を広げたようだ。日本棋院のYouTube解説では、芝野虎丸棋聖が「井山さんの得意のパターン。こんなものかな、という気持ちでいると、いつの間にか優勢を奪われている」と体験談を語り、佐田も局後「自分が思っているよりは早い段階で形勢を悪くしていた気がする。全体的に、一段階か二段階くらい判断が甘かったのかなと思います」と振り返った。下辺の黒を数子捨てて右下からの黒を生き、井山は優勢を意識したという。その後は白に逆転の機がなく佐田が投了を告げるところとなった。次局に向け、井山は「コンディションを整えて引き続きがんばります」、佐田は「自分の甘さが出た。ここはわかりやすい修正点。自分の碁を打つだけだと思うので、しっかり切り替えたい」とそれぞれ抱負を語った。第4局は8月10日に大阪市の関西棋院にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年6月30日 ]
佐田が碁聖戦先勝
6連覇(通算12期目)を期す井山裕太碁聖に佐田篤史七段が挑戦する第51期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)の挑戦手合五番勝負が開幕した。第1局は6月23日に大阪市の日本棋院関西総本部にて打たれ、初挑戦の佐田が白番1目半勝ちを収めた。井山が実利を取る作戦から四隅を確保し、黒の実利対白の模様という碁形となった。井山は左辺に手をつけ、隅の白を取って生きるものの、白は外回りがさらに厚くなりリードを奪う。中央から下辺の白模様への侵入は、佐田が的確に応じて下辺の黒を召し取り、優勢を築いた。だが井山も粘った。右上の黒地に侵入した白を最強に攻めて、一時は逆転する。だが、隅の白の生きと黒地削減を見合いにした「ノゾキ」の好手から、佐田が流れを引き戻して再逆転。細かいヨセ勝負となるが、佐田がリードを手離さずに勝ち切った。日本棋院のYouTubeでは、ヨセの心理的な駆け引きも詳細に解説され、新聞解説の鶴山淳志八段は「名局」と評し、芝野虎丸棋聖は「タイトル戦が初めてとは思えない佐田さんの打ち回しで、2局目以降も楽しみ」と期待を寄せた。佐田はSNSで「次もがんばります」と短いコメントを残している。第2局は、7月10日、大阪市の関西棋院にて打たれる。
囲碁ニュース [ 2026年5月14日 ]
佐田、碁聖戦挑戦者に名乗り
井山裕太碁聖への挑戦権をかけた第51期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)の挑戦者決定戦が、5月7日、千代田区の日本棋院東京本院にて打たれ、佐田篤史七段が、本命の一力遼名人を破って挑戦者に名乗りをあげた
互角の立ち上がりから、白番の一力が下辺で攻勢に出る。佐田が巧みなサバキを見せて対抗したが、下辺が一段落した時点では一力がリードを奪った。下辺と、その後の左下の攻防を、佐田は「2カ所つらい生き方にさせられて形勢は悪いと思った」と振り返る。だが、その後、上辺の白模様を深々と荒らす勝負手を繰り出し、激しい戦いに突入した。一力は本気の取りかけに向かったが、やや打ち過ぎだったようだ。佐田のカウンターの切りが入り、逆に白がシノギに回る展開になる。難解な局面の中、一力が「ふがいないミス」と振り返る一手が敗着となった。右上の白を召し取った黒が勝勢となり、そのまま一力を投了に追い込んだ。一力は「大事なところでなかなかうまくいかない内容が続いていますけれど、切り替えてやっていきたい」と無念のコメント。佐田は「読んで勝ったわけではなかった。見落としもあったのですが、ギリギリ勝っている状態で運がよかった」と本局を振り返ったのち、「デビューが16歳。決して早くない。元々『挑戦』なんて、『目標』というより『夢』に近い棋士人生を歩んできた。今日もこんなチャンスが回ってきただけでも光栄なことで、力を出しきれたらいいと思って打ったのが、よい結果につながった」と勝利をかみしめ、「これでやっと岡山や大阪でお世話になった方々に、まず一ついい報告ができるので、それはうれしいです。また次のいい報告ができるようにがんばっていけたらと思います。(五番勝負は)井山さんと打てるというのが何より財産になります。当日どういう気持ちになるかわかりませんが、これから1か月、自分の準備に集中して過ごしていけたらと思います」と喜びと抱負を語った。五番勝負は6月23日に大阪市北区の「日本棋院関西総本部」にて開幕する。




