日本囲碁ニュース (名人戦)

日本の囲碁ニュース・棋戦情報をお伝えします。
日本で行われている囲碁のイベントや棋戦情報を皆様にお伝えします。

囲碁ニュース [ 2020年10月21日 ]

井山、名人奪還。三度目の大三冠達成

 芝野虎丸名人がカド番に追い詰められて迎えた第45期名人戦挑戦手合(朝日新聞社主催)の第5局が、10月13、14の両日、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で行われた。挑戦者の井山裕太棋聖は、3勝1敗とした第4局までを「自分なりに、それなりに手応えを感じている」と自信をのぞかせ、昨年この対局地で史上最年少名人となった芝野は、「いい思い出がいろいろよみがえってきた」と苦境を振り払う笑顔を見せて対局に臨んだ。1日目から難解な戦いに入り、読みの応酬が続くなか、井山がややリードを奪う。2日目も険しい攻防は続き、最強手を選び続ける井山流が芝野を圧倒。178手まで、ついに名人を投了に追い込んだ。3期ぶりに名人を奪還し、七大タイトルの通算獲得数を49にのばした。また、防衛中の棋聖、本因坊とあわせて三度目の「大三冠」を達成した。初防衛を果たせなかった芝野は「やはりちょっと残念な気持ちはあります。井山先生にうまく打たれて、実力が足りないところを感じました」と振り返った。井山は「最近は失冠が多かったので、結果を残せてよかったです。これからも少しでも成長していけたらと思います」と喜びを語った。

囲碁ニュース [ 2020年10月13日 ]

芝野名人、カド番に

 芝野虎丸名人が1勝を返して迎えた第45期名人戦挑戦手合(朝日新聞社主催)の第4局は、9月29、30の両日、三重県鳥羽市の「戸田家」にて行われた。1日目から険しい戦いの碁となり、芝野が大長考の一手を封じたが、2日目も井山裕太棋聖の厳しさが勝った結末。井山が黒番中押し勝ちで3勝目をあげ、芝野はカド番に追い詰められた。

囲碁ニュース [ 2020年9月30日 ]

芝野、1勝を返す

 芝野虎丸名人に井山裕太棋聖が開幕2連勝して迎えた第45期名人戦挑戦手合(朝日新聞社主催)の第3局が、9月23、24の両日、山口県山口市の「山口市菜香亭」で行われた。劣勢の井山が、終盤に秘技を繰り出して盤上は大荒れとなったが、芝野がぎりぎり耐え抜き、第2局に続いての大逆転は免れた。211手まで、黒番芝野が中押し勝ち。1勝を返して悪い流れを断ち切った。本局は、まず、芝野の独創的な布石が注目された。その後、井山が積極的に仕掛けて戦いが続くが、中盤に、井山が「戦いの本戦から外れていた」と悔いる一手があり、「以降は白が無理気味でした」と劣勢を語った。終盤の本コウとなった大変化については、「難しくなったとは思いましたが、うまくいくまではおそらく大変」と井山。芝野は「運がよかった」と振り返った。大熱戦の興奮がいまだ冷めぬなか、時をあけず、第4局が9月29、30の両日に三重県鳥羽市の「戸田家」にて行われる。芝野が勝ってスコアを2-2のタイに戻すのか、井山が勝ってリーチをかけるのか、シリーズの流れを決める大一番となる。

囲碁ニュース [ 2020年9月18日 ]

井山、終盤の大逆転で、名人戦2連勝

 芝野虎丸名人に、挑戦者の井山裕太棋聖が先勝して迎えた第45期名人戦挑戦手合(朝日新聞社主催)の第2局が、9月15、16の両日、兵庫県宝塚市の「宝塚ホテル」で行われた。一日目は、左辺の攻防で白番の芝野が石を働かせ、「白優勢」の声が多かった。二日目に入り、白模様に侵入した右下隅の黒を、井山は生きずにあえてコウにして局面を難しくする。芝野がコウを譲り、上辺と右辺の大場に回った時点でも「白優勢」との評。井山が右辺へ深く踏み込んで、最後の勝負所となった。「ヨセ勝負だが白がよさそう」と見守られたが、一転、両者残り1分の秒読みの中、井山の石が生きるか死ぬかという険しい局面へと進んだ。芝野がほぼ勝利を手中にしたと思われたとき、結果的には手順前後となった、芝野の痛恨の一手があり、これに井山が反応する。「この手が打たれた時点では、井山さんもまだ読み切れてはいなかったと思う」と新聞解説の山田規三生九段。だが、その井山の渾身の一手がシノギ筋を拓き、午後7時12分、芝野が投了を告げた。213手まで、黒番井山が大逆転勝利を収め、開幕から2連勝とした。「この負け方はあとを引くかもしれません」と山田九段は心配する。1週間で芝野が気持ちを立て直せるか否か。注目の第3局は、9月23、24の両日に山口県山口市の「山口市菜香亭」にて行われる。

囲碁ニュース [ 2020年8月28日 ]

頂上決戦、井山が先勝

 芝野虎丸名人に、井山裕太棋聖が挑戦する第45期名人戦挑戦手合(朝日新聞社主催)が開幕した。共に三冠の両者が七番勝負を戦うのは、今年の本因坊戦に続いて二度目。調子を上げている芝野は「こんなに早く(本因坊戦の)リベンジをする機会がきてうれしい」と語り、井山も「七冠のころより強くなっている」という周囲の声を否定せず、数々のコメントに充実ぶりが伺える。第1局は、8月25、26の両日に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で打たれ、白番井山が芝野の猛追を振り切って1目半勝ちを収めた。対局前日に行われたネット前夜祭では、両者と立会人の趙治勲名誉名人との座談会も企画され、ファンを楽しませた。
 注目の開幕局は早いペースで進行し、新聞解説の高尾紳路九段は「序盤中盤はずっと井山さんが押していた」と振り返る。左辺の白のケイマが巧手で、黒が苦しい状況のなか、芝野が封じて一日目を終えた。二日目も井山が順調に打ち進めたが、右辺の攻防で井山に一手の疑問手が出る。これを芝野が捉えて白の大石が危なくなり、一気に険しい状況に突入し、井山は秒読みにも突入した。だが、秒に読まれながらも強手を繰り出し逆襲し、コウの形に持っていく。芝野の猛追に耐え、1目半勝ちとした。高尾九段は「井山さんにプレッシャーを与え、勝つのは簡単ではないと思わせたことが1局目の芝野名人の収穫。井山さんにとっては、残り1分で踏ん張れたことが自信につながる1勝。2局目以降、ますます目が離せません」と話した。第2局は、9月15、16の両日、兵庫県宝塚市の「宝塚ホテル」にて行われる。

囲碁ニュース [ 2020年8月14日 ]

井山、リーグ全勝で名人挑戦者に

 芝野虎丸名人への挑戦権をかけた第45期名人戦リーグ(朝日新聞社主催)の最終一斉対局が8月6日に打たれた。挑戦者争いは、ここまで全勝の井山裕太棋聖、1敗の一力遼八段に絞られており、井山が敗れて一力が勝った場合は10日のプレーオフが予定されていた。しかし、共に好調の両者が白星を重ねる結果となり、井山が堂々の8戦全勝で挑戦権を獲得した。井山は「芝野さんは勢いも実力もある棋士なので、今回は挑戦者という立場ですし、思い切ってぶつかっていきたい」と抱負を語った。なお、今期リーグ戦の結果は、残留が一力(7勝1敗)、河野臨九段(4勝4敗)、許家元八段(4勝4敗)、羽根直樹九段(3勝5敗)、山下敬吾九段(3勝5敗)、陥落が張栩九段(2勝6敗)、村川大介九段(2勝6敗)、林漢傑八段(3勝5敗)となった。

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